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事業売却教育・人材

東大在学中に起業し2年で学研HDへ売却。近藤氏が語るM&A後も走り続ける経営哲学

2026/5/7学研ホールディングス
東大在学中に起業し2年で学研HDへ売却。近藤氏が語るM&A後も走り続ける経営哲学

目次

  1. 1.売却前提ではなかった起業、きっかけは「先輩との出会い」
  2. 2.学研HDへの売却交渉はわずか2〜3カ月で決着
  3. 3.大企業グループに飛び込んでも窮屈さを感じない理由
  4. 4.起業の再現性は「意思決定の質」と「情報の質」で決まる
  5. 5.チームづくりを早めにシフトする
  6. 6.売却後も休暇ゼロ、走り続けるための日常
  7. 7.3事業を同時に率いる――「任せて、最終チェックは自分」
  8. 8.走り続けるマインドと「負けたくない」友人たち
  9. 9.これから起業を考える人へ

東京大学在学中に起業し、創業からわずか2年で学研ホールディングスへ会社を売却した近藤氏。M&Aから2年半が経過した現在も、グループ内で複数事業を率いながら走り続けている。本記事では、M&A CAMPに登場した近藤氏のインタビューをもとに、売却の経緯、買収後の働き方、そして起業家としての意思決定論までを再構成する。


売却前提ではなかった起業、きっかけは「先輩との出会い」


近藤氏は2017年に東京大学へ入学し、その2年後に会社を立ち上げた。当初からM&Aによるイグジットを想定していたわけではなく、出発点は「素晴らしい東大の起業家の先輩に出会い、自分も会社を作りたい」というシンプルな思いだったという。


「ゴールを考えていたわけではなく、ただ会社を作りたいという思いだけで始めました」と近藤氏は振り返る。共同創業者の谷野氏(CTO)と二人三脚でスタートし、教育系のWebメディアを主軸に事業を展開した。


近藤氏が強調するのは「界隈にいることの重要性」だ。先輩起業家のテイ氏が立ち上げた「キャンドル」というグループからは多くの起業家が輩出されており、その環境に身を置けたことがM&Aや起業を身近に感じるきっかけになったと語る。誰と関わるか、どの環境にいるかで、当たり前の基準は大きく変わる――これは近藤氏のキャリアを支える原体験の一つだ。


学研HDへの売却交渉はわずか2〜3カ月で決着


創業から約2年が経った頃、近藤氏は売却に向けた動きを開始する。知り合いの先輩起業家に「興味を持ちそうな会社を紹介してほしい」と依頼し、紹介されたうちの一社が学研ホールディングスだった。


初めて学研側と面会したのは4月頃。そこから2〜3カ月でほぼ条件は決まり、9月の取締役会承認スケジュールに合わせて契約が締結された。一般的なM&A交渉に比べて極めてスムーズな進行だったという。


買い手である学研HDが評価したのは、教育系Webメディアという既存事業そのものよりも、近藤氏と共同創業者である谷野氏のポテンシャルだった。いわゆる「タレントバイ(人材獲得型M&A)」に近い構造である。


「グループの売上は1兆6,600億円規模。当時の私たちの売上は数字としては評価されていない感覚でした。むしろ、グループの力と自分たちの力でいかに大きなことができるか、その文脈でしか議論していません」と近藤氏は語る。売却後も学研HDのトップ層との対話は、目先の売上利益ではなく「どれだけ大きなことをやるか」が中心だという。


大企業グループに飛び込んでも窮屈さを感じない理由


少額売上の若手起業家が、売上1兆円超の大企業グループに合流すると、意思決定の自由度が下がるのではないか――そう感じる読者も多いだろう。だが近藤氏は「窮屈さはほとんど感じていない」と明言する。


理由は二つある。一つは、学研の経営陣の「大人力」「包容力」だ。優秀で心の綺麗な人々が集まっており、彼らに助けられているという。


もう一つは、自身の性格とのバランスだ。近藤氏は自らを「直情的に行ける行ける、と進んでしまうタイプ」と評する。しかし学研側からブレーキがかかる場面が、結果として救いになった回数の方が多かったという。暴走しがちな若手起業家にとって、大企業の慎重さがむしろセーフティネットとして機能している構図だ。


また、買収後も実務面ではほぼ独立した会社として運営を任せられている点も大きい。「自分のものじゃなくなった感覚」に苛まれることもなく、心境の変化なく事業に向き合えているという。


起業の再現性は「意思決定の質」と「情報の質」で決まる


「2年でM&Aして大企業にグループジョインする」というキャリアに再現性はあるのか。この問いに対し、近藤氏は率直に「再現性は難しい」と答える。


「東大生が創業メンバーに1人いるとバリュエーションが1億円上がる、という冗談はありますが(笑)、自分の周りでも一時うまくいっても落ちている人は多い。たまたまうまくいった人が『君たちも行ける』と言うのは無責任です」


そのうえで近藤氏が再現性を高めるカギとして挙げるのが、「意思決定の質を上げること」、そしてそのための「質の高い情報収集」だ。


「ビットコインが上がると本当に分かっていれば、2009年に1億円でも全力で買うはず。情報さえ揃っていれば勝負には勝てます。起業の世界では情報が点在しており完璧ではないからこそ、ネット検索でも、こうしたYouTube動画でも、自分より少なくとも何かを成している先輩への直接訪問でも、貪欲に情報を吸収する努力を惜しまないこと。これが起業の確度を変えます」


チームづくりを早めにシフトする


もう一つ近藤氏が重視するのが、チーム作りへのシフトだ。エンジェル投資先にも同じアドバイスをしているという。


創業メンバーは会社のことを誰よりもよく分かっており、自分でやった方が早い場面が多い。しかしその状態に留まると、自分の手の数以上に会社は大きくならない。任せて、教育して、人を増やすことで、初めて事業は拡大できる。M&Aの局面でも「チームを評価される」「ゼロからチームを作れることを評価される」場面は多く、組織拡大に経営リソースを割くことの価値は大きい。


共同創業については、近藤氏自身が一人創業を「想像できない」と語る。CEOの自分とCTOの谷野氏で完全に役割が分かれており、システム開発については谷野氏なしでは何もできないという。「『これ作りたい』と言うと、ドラえもんみたいに作ってくれる」と近藤氏。背中合わせで分業が成立する関係であれば、共同創業は強い武器になる。


売却後も休暇ゼロ、走り続けるための日常


近藤氏のスケジュールはM&A前後で変わっていない。平日は朝9時から夜10時までオフィス、帰宅後も少し仕事をして就寝。土日は朝9時から夜9時までオフィスにいて、その後にテニスやゴルフ、友人との飲み会に向かうという。


「自分は仕事が楽しいと思えるタイプの人間でした。仕事は9割がた作業でつまらないものですが、それが結果につながる感覚が好きなんです。例えば、半年後に月商1,000万円になる事業を1カ月前倒しでリリースできれば、収入が1,000万円増える、という考え方です。受験勉強でスコアが伸びていく感覚に近いかもしれません」


売却後にあえて「休暇期間」を設けなかったのも意図的だ。「一度ストップした後に同じ熱量に戻れるか怖い」という危機感から、海外旅行にもPCを持参するほど没入を続けている。


3事業を同時に率いる――「任せて、最終チェックは自分」


現在、近藤氏は教育系Webメディア、学研グループのWeb系事業の支援、そしてBtoB SaaS「メタライフ」という大きく3つの事業に携わっている。それぞれに責任者を置きつつ、自身は全事業の最終チェックを担う。


「人に任せるのは事業運営において極めて重要ですが、『任せたからいい』と甘えてしまう経営者は多い。任せたうえで最終チェックを自分でやる、これがマストです」


新しい事業を始めるたびに新しい知識やノウハウを吸収できる感覚を楽しんでおり、年内にもう一つ新規事業を立ち上げる予定があるという。「27歳の若造なので、今できることだけでビジネスを伸ばそうとすると視野が狭くなってしまう。挑戦する事業を絞るべきではない」と近藤氏は語る。


走り続けるマインドと「負けたくない」友人たち


「これからどうしていきますか」という問いに対し、近藤氏は「未来のことを考える意味は、今の段階ではないと思っている」と答える。ChatGPTの登場のように、想定外の変化が一夜にして勢力図を塗り替える時代だ。今集められる最大限の情報で、その時々の最善の意思決定を重ねるしかない、というのが近藤氏のポリシーである。


そして近藤氏が掲げる「ありたい状態」は、極めてシンプルだ。「頑張り続けたい」――この一点に尽きる。


「イグジットした先輩の中には、明らかに自分よりはるか高みにいた方がそこで止まってしまっているケースもあります。だからこそ、走り続けることの重要性を感じます」


大学時代の友人には司法試験に合格して弁護士になった人、医師になった人がいる。月に1回ほど飲みに行くたびに、「頑張っていない」と言えない自分でいたい――その健全な競争心も、近藤氏を駆動している。


これから起業を考える人へ


最後に近藤氏は、起業を検討する読者にこうメッセージを送る。


「起業が人生の全てではありません。就活もして、就職している人の話も、起業家のチャンネルや本人にも会って、きちんと判断したうえで決めてほしい。合理的に考えれば起業はやめた方がいい、という側面もあるので」


そのうえで「起業の道を選んだのであれば、最初から『自分はスモールビジネスでいく』と決めず、上場でもM&Aでも一番上を目指した方がいい」と続ける。思い描いた以上の状態になるケースはほとんどなく、最初に上限を決めてしまえばそれ以上は伸びない、という経験則からの助言だ。


M&A後も止まらず走り続ける近藤氏の姿は、若手起業家にとってのリアルなロールモデルとなる。


※本記事はYouTube動画を元に編集部で再構成したものです

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