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事業売却小売・卸売

自己資金からエクイティへ──ハヤカワ五味が2度のM&Aで掴んだ経営観

2026/5/7株式会社ユーグレナ
自己資金からエクイティへ──ハヤカワ五味が2度のM&Aで掴んだ経営観

目次

  1. 1.18歳で始めた下着ブランドと、2度のM&A
  2. 2.高校生で始めた事業と、初年度1,000万円の壁
  3. 3.事業譲渡へ──「製造に強い相手」を求めた理由
  4. 4.フェムテック「イルミネート」はなぜエクイティで立ち上げたのか
  5. 5.上場一辺倒のトレンドへの違和感
  6. 6.売却先にユーグレナを選んだ決め手
  7. 7.自己資金型とエクイティ型、どちらを選ぶか
  8. 8.起業家として「丸くなる」ということ

18歳で始めた下着ブランドと、2度のM&A


1995年生まれ、現在28歳。ハヤカワ五味氏は18歳の頃から下着事業を個人で始め、およそ10年にわたってブランドを育ててきた。途中で女性向けヘルスケアブランド「イルミネート」を別会社として立ち上げ、2022年春には下着ブランド「フィース」を下着メーカーへ事業譲渡。続いてイルミネートも株式会社ユーグレナのグループにM&Aで参画した。


「ユーグレナに来てから2年弱ほど経ちました」と語る通り、ハヤカワ氏は若くして異なる形態のM&Aを2度経験した起業家である。本記事では、その2つの取引の背景と、自己資金型からエクイティ型へと舵を切った経営判断の軌跡を追う。


高校生で始めた事業と、初年度1,000万円の壁


ハヤカワ氏が下着の販売を始めたのは高校生の頃。当初は個人事業として小さく運営しており、法人化も意識していなかったという。


潮目が変わったのは大学入学直後だった。1発目の商品ローンチで多くの注目を集め、初年度の半年で売上はおよそ1,000万円に達する。スタートアップ界隈の人々と交流が生まれ、「イグジット」という概念──上場、あるいはM&A──を意識するようになったのもこの頃だ。


一方、資金面の苦労は大きかった。未成年の社長ということで取引先からは前払いを求められることが多く、売上は立っているのに手元資金が回らない状況が続いた。日本政策金融公庫や三井住友銀行などからのデット(借入)でしのぎながらの運営だったという。


事業譲渡へ──「製造に強い相手」を求めた理由


ブランドが軌道に乗る一方で、ハヤカワ氏は早い段階から将来を冷静に見ていた。


「これを10年20年自分だけでやっていくのは想像がつかなかった。でも、ブランドを愛してくれる方もいるので残したかった。長期的に継続するなら、製造側にナレッジがある会社さんと組む方がいいよなと、3〜4年目くらいから強く意識していました」


下着の製造・OEMを担える国内企業は限られており、譲渡先はなかなか決まらなかったという。最終的には2022年春、運営してくれるメンバーがいる状態で事業譲渡が実現した。


フェムテック「イルミネート」はなぜエクイティで立ち上げたのか


フィースの譲渡先を探していたのと並行して、ハヤカワ氏はもう1社を立ち上げる。女性向けヘルスケアブランド「イルミネート」だ。こちらは最初からエクイティでの資金調達を前提に組み立てた。


「フェムテックがこれから来るというトレンドが見えていた。スピード感を持たないと、エクイティでがっつりお金が入っている競合と戦えないというイメージがあった」


もう一つの動機は「仲間が欲しかった」ことだという。下着事業を自己資金でやってきた中で、自分と同じ目線で考えてくれる人がほとんどいなかった経験から、ステークホルダーを迎え入れる選択をした。エンジェル投資家を中心に、一部VCも参加した形でスタートしている。


上場一辺倒のトレンドへの違和感


ハヤカワ氏が資金調達した時期は、ちょうどDTCブランドのM&A事例が増え始めた頃にあたる。当時、強気のバリュエーションで調達するDTCブランドが多数存在したが、ハヤカワ氏自身は冷静だった。


「物を作らなければいけない事業は、入れたお金に対する戻りに限界がある。ITサービスのようなJカーブは描けない。上場が全てではないかもしれないと考えて、評価額をかなり抑えて調達していました」


ハイバリエーションで膨らみすぎた事例も身近で見ていたことから、「自分たちなりの戦い方をしなきゃいけない」という意識が早くから働いていた。実際にその後、市場環境は冷え込み、調達のハードルは大きく上がっていく。


売却先にユーグレナを選んだ決め手


イルミネートのM&A先候補としては、デジタルマーケティング系の会社が多く挙がってきたという。自社のマーケ力でブランドを買い取り、利益を伸ばしたいという文脈だ。


しかしハヤカワ氏はそこに違和感を覚えた。


「ゴリゴリにハックして伸ばすというより、もう少し思想的に合っていて、ソーシャルな視点を持つ会社の方がいい。一番怖かったのは、デジマ系の会社に売却してブランドが粗悪になるようなことを言われることだった」


知人を介して紹介されたのがユーグレナだった。元々ユーグレナの永田氏とは面識があり、同社が女性向け商材やソーシャルな文脈の事業を多く扱っていたことから、相性の良さを感じたという。


「フェムテック・フェムケアの領域で、変な方向に行かないだろうなと思えた。考え方とスタンスが一番の決定打でした」


自己資金型とエクイティ型、どちらを選ぶか


両方の経営モデルを経験したハヤカワ氏に「次やるならどちら?」と問うと、答えは「商材による」だった。


「いい仲間と日々幸せに生きていきたい、という感じなら絶対に自己資金。それなりに売上があってみんなそこそこ給与をもらってハッピー、という方が私は絶対いいと思います」


一方で、目先で売上が立たないが50年後・100年後に必要とされるドメインに挑む場合は、エクイティで資金を入れていくしかないと語る。


「ゲームが全然違う。だから、どの分野をやっていくか次第ですね」


また、自己資金時代に培ったキャッシュフロー管理の感覚は、エクイティ調達後も生きたという。「いつまでにこのKPIを達成して次の調達に回るか」というデッドラインの可視化と、ステークホルダーからの程よいプレッシャーが、いいモチベーションになっていたと振り返る。


起業家として「丸くなる」ということ


組織運営についても、初期は全くうまくいかなかったというハヤカワ氏。最近は比較的丸く運営できるようになったと語る背景には、人との距離感の変化があった。


「狂気性で勢いよく進めるキャラクターだったけれど、25歳を超えて色々あって、丸い側面も出てきた。いろんな人と接する中で『自分と違う価値観の人もいるんだ』と分かるようになり、自分の人生経験も増えてきて『自分も20歳の頃こういう気持ちだったな』と想像できるようになった」


出会ってきた人を自分の中でデータベース化し、構造化してカテゴリ分けしていく感覚——人との関わりは偏っているからこそ、出会いの数を増やすことで想像力を広げていく。それがハヤカワ氏なりの組織との向き合い方だ。


2回のM&Aを経て、自己資金とエクイティを使い分け、ブランドを残すための出口を冷静に描き続けてきたハヤカワ氏。その経営観は、若手起業家にとって一つの実践的な指針となるだろう。


※本記事はYouTube動画を元に編集部で再構成したものです

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