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上場できるのは「茶らくない」経営者だけか?ゆとり片石貴展が語る令和の会社の伸ばし方

2026/5/2株式会社ゆとり
上場できるのは「茶らくない」経営者だけか?ゆとり片石貴展が語る令和の会社の伸ばし方

目次

  1. 1.チャラくても上場できるのか?ゆとり片石貴展の自宅で聞く経営哲学
  2. 2.ゆとりという会社——Z世代向けアパレル30ブランドを運営
  3. 3.同時期に起業したD2C企業との違いは「愛と鉄」
  4. 4.ワンプロダクトの定石を疑う——複数ブランド戦略
  5. 5.ZOZOグループ入りは「経済合理性しかなかった」
  6. 6.共同創業の副社長は「クラスにいても仲良くならないタイプ」
  7. 7.「目立つ裏方」になる——大学時代のアイドル経験から
  8. 8.ストックよりフロー——アパレル経営が自分に向いている理由
  9. 9.若手起業家へのメッセージ——「それっぽい助言は無視しろ」

チャラくても上場できるのか?ゆとり片石貴展の自宅で聞く経営哲学


アパレル業界で年少上場を果たし、ZOZOグループへのグループインを経て独立上場(スイングバイIPO)という珍しいスキームを実現した株式会社ゆとり。代表の片石貴展氏は、見た目こそ「茶らくて若い」印象だが、その経営哲学は極めて冷静で計算されたものだった。今回は片石氏の自宅にお邪魔し、令和的な会社の伸ばし方について話を聞いた。


ゆとりという会社——Z世代向けアパレル30ブランドを運営


株式会社ゆとりは、Z世代向けのアパレルブランドを30ブランドほど運営し、最近ではコスメにも進出している。SNSマーケティングと、若くて主体性のある社員を強みに、複数ブランドをポートフォリオで運営するスタイルだ。社員の平均年齢は24歳で、上場企業としておそらく日本一若い企業である。


片石氏は語る。


「ファッションって初期衝動なんです。若い子が価値を持っていて、その価値を継続的に発揮するのは難しい。それを大人がやる。再現性とか、価値を出し続けるための会社の仕組みは経営陣や上の世代で作って、あくまで主役は若い子。若い子の初期衝動を商売に変えていく、というのがうちの本質です」


同時期に起業したD2C企業との違いは「愛と鉄」


同時期に起業したD2C企業は数多くあった。その中でゆとりが伸び続けられた理由を、片石氏は「愛」と表現する。


「ファッションへの愛、仲間への愛。好きなことを好きな人とやるのは楽しい。それを続けるためにめちゃくちゃシビアに、自分たちの状況を客観的に見て、今行けるラインがどれぐらいで、何をしたら成長できるかを考える。この『愛と鉄』を両方持っていた会社が、たぶんうちしかなかった気がします」


ワンプロダクトの定石を疑う——複数ブランド戦略


スタートアップ業界では「1プロダクト1サービスで突き抜ける」のが定石とされるが、片石氏はその考えに疑問を呈する。


「ワンプロダクトで突き抜けて2010年代後半以降、スマホ黎明期のビッグウェーブが終わった後に成功したサービスってほぼない。メルカリぐらいですよね。ワンプロダクト投資の理論って現実的じゃないと思っています」


ゆとりは創業期から複数ブランドを並行して立ち上げる経営スタイルを貫き、6年で30ブランド、加えて2社の買収を実現。1ブランドあたり最大23億円規模が見込めるアパレル業界で、1ブランドの当たり外れに引っ張られない事業構造を作ってきた。


ZOZOグループ入りは「経済合理性しかなかった」


20代前半でZOZOグループへのグループインを決断した理由について、片石氏は極めて冷静だ。


「冷静に考えると、デメリットがほぼなかった。時価総額1兆円前後の会社に、当時バリュエーション10億ぐらいだった僕らがグループインする。経済的なインセンティブがあまりにも大きすぎる」


親会社にとって子会社の経営者を自由にのびのび働かせ、企業価値を上げてもらう方が合理的——という構造を見抜いた上での判断だった。さらに、若くて起業したばかりの会社が「サークル的」に見られる課題も、ZOZOのフックアップによって解消されたという。


「採用しづらい層もあったし、取引先もそう。ZOZOがフックアップしたことで『この会社はビジネス的にも行けそうだ』と見られるようになった。これも全部計算の中でした」


共同創業の副社長は「クラスにいても仲良くならないタイプ」


経営面で片石氏を支えるのが、共同創業の副社長だ。


「彼はロボットみたいな感じで、僕の真逆。僕が感覚なら向こうは論理、僕が0→1なら向こうは経営。クラスにいても絶対に仲良くならないタイプで、起業して一度も2人で飲みに行ったこともないし、プライベートの話も全くしない。でも意思決定は全くぶれないし、そこに至るスピードも同じ。領域も被っていなくて、お互いに口出ししない」


3人で起業した当初のもう1人の親友はすぐに辞めてしまい、「くっつきそうにない2人」が残った形だという。


「目立つ裏方」になる——大学時代のアイドル経験から


片石氏は大学時代にアイドル活動をしていたが、卒業と同時にやめている。その経験から得たのが「目立つ裏方」という立ち位置だ。


「ファンの女子高生100人に褒められるより、同い年の頭がいいやつに褒められた方が嬉しかった。大衆的な承認欲求って、流行歌のように消えていく。それを早く体感できたのは良かった」


プロデューサー的な立ち回りで、若い才能を磨き上げる——それがゆとりの経営スタイルにもつながっている。


ストックよりフロー——アパレル経営が自分に向いている理由


SaaSのようなストック型ビジネスではなく、毎月新商品を出さなければ売上にならないアパレル業界。片石氏はこの「フロー型」の事業構造が自分に合っていると語る。


「サブスク事業をやっていたら、人格がやばくなっていたと思う。働かなくても顧客が積み上がるから。アパレルは調子に乗らない、地に足がつく。気持ちいいやつであり続けるって、すごく難しい。この切ったはったの商売は、健やかに生きる上でも自分に向いている」


ただしブランド価値という「目に見えない積み上げ」は意識しており、フローとストックの両方を成立させる構造になっている。今後5年で70ブランドへの拡大を目指し、「若者帝国」を作るのが目標だ。


若手起業家へのメッセージ——「それっぽい助言は無視しろ」


最後に、若手起業家へのメッセージを片石氏はこう語った。


「起業すると、いろんな助言という名の『悪魔』が来る。しかもそれっぽい助言が。本当にその人に合うか、その人がそのやり方で伸ばせるかという視点は、ほぼ全てのアドバイスで軽視されている。もし的確なアドバイスで人を成長させられるなら、その人はもうとんでもない大金持ちになっているはず。だから大抵間違いがある」


「自分が一番心地いい、嘘偽りないという感覚で事業をやる。そこに勇気と愛が生まれて、言葉もピュアになる。ピュアな波動でやっていれば、ピュアな人が集まり、ピュアなものができる。その方が価値があると思います」


見た目の印象とは裏腹に、すべてが計算と哲学に裏打ちされた経営——それが「ゆとり社長」片石貴展の正体だった。


※本記事はYouTube動画を元に編集部で再構成したものです

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