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事業売却横断的

49歳で会社売却、鎌倉でスローライフ。創業22年を駆け抜けた夫婦が語る経営と覚悟

2026/5/2(匿名)
49歳で会社売却、鎌倉でスローライフ。創業22年を駆け抜けた夫婦が語る経営と覚悟

目次

  1. 1.結婚式から始まったウェディング事業——夫婦二人三脚の創業ストーリー
  2. 2.3畳の物置からスタートした「地獄の経営時代」
  3. 3.「このままでいいんじゃない」と思った瞬間、業績は落ちる
  4. 4.共同経営は反対、意思決定は一人で
  5. 5.起業家に必要なのは「覚悟と勇気」だけ
  6. 6.49歳での売却決断——「最後の商売は会社を売却すること」
  7. 7.残りの人生は全てママへ——夫婦円満の哲学
  8. 8.雲の上にあるもう一つの景色

結婚式から始まったウェディング事業——夫婦二人三脚の創業ストーリー


鎌倉の高台に建つ自宅にお邪魔したのは、YouTubeチャンネル「鎌倉スローライフ」を運営するたろたんパパ・ママご夫妻。9年前に自身の会社をM&Aで売却し、現在は鎌倉で悠々自適な暮らしを送っている。パパが25歳、ママが20歳のときに結婚し、出会って1ヶ月後には入籍を決めたという二人。会社の創業前から共に歩み、株主も取締役もこの2人だけというスタイルで22年間走り続けてきた。


事業の出発点は、自分たちの結婚式だった。


「貧乏だったので、山奥のペンションを借りて挙式したんです。元々イベント・広告のプロデュースをやっていたから、スタイリストも食事もスタッフも演出も、全部自分でできちゃう。僕がママに最初にプレゼントした大きな贈り物が結婚式でした」


コストを抑えながら思い出に残る、完全オリジナルの結婚式。当時主流だったホテルウェディングの「型」にはまらないフリースタイルの式は好評で、「これを世の中に広めた方がいい」と考えてウェディング事業へと舵を切った。仙台・宮城ではゲストハウスウェディングの走りでもあり、競合不在の市場で一気に伸びていった。


3畳の物置からスタートした「地獄の経営時代」


創業当初のオフィスは、ママのアパートの一室にある3畳ほどの物置スペース。コピー機を置いたら終わり、という規模だった。週3日は徹夜、エアコンもない部屋で布団の上にコピー用紙を並べて作業する日々。コピー機を借りるにも保証人が必要で、親戚に頭を下げて回ったという。


そこから1LDKのマンション、プレハブの倉庫、そしてビルへ。最終的にはあるビルの2階から6階までを借り切り、別フロアにも倉庫を構えるまでに拡大した。半年サイクルで引っ越しを繰り返す急成長だったが、その勢いに本人がついていけなかった。


「ストレスで11カ所の円形脱毛になりました。幼稚園のタロたんが朝起きて『お父さん、頭にいっぱい穴開いてる』って言うんですよ。今は調子いいけど、ダーンと下がるんじゃないかって不安で」


会社の急成長に経営者本人が追いつかない。だからこそ、夫婦の対話が支えになった。経営会議は深夜2時、お風呂場で。パパが帰宅してお風呂に入る間、ママが椅子を持ってきて朝4時まで話し込む。ママは子どものお弁当準備があるため徹夜に近かったという、まさに「ブラック企業」のような夫婦経営会議だった。


「このままでいいんじゃない」と思った瞬間、業績は落ちる


経営者として印象的だったエピソードがある。業績が絶好調のとき、パパがふと「このまま行けばいいんじゃないか」と口にした途端、業績が下がり始めたのだ。


「社長の魂イコール会社なんです。一瞬でもあぐらをかくとグッと落ちる。当時いい気になって乗っていたポルシェをすぐ手放しました。税理士からは『手放さなくても利益は残ってます』と言われたけど、気が済まなかった。出張も全部エコノミー、ホテルも7,000〜8,000円のビジネスホテルに切り替えて、自分を律しました」


それから1年で業績は回復し、別のポルシェを買い直したという。会社は社長そのもの——その実感を体現するエピソードだ。


共同経営は反対、意思決定は一人で


組織論についても明快な持論を持つ。


「共同経営は反対です。最終的に必ずお金で揉める。意思決定は一人がいい。間違ったらすぐに修正すればいい。右に行って違うと思ったら、すぐ左に行ける——それが大切」


周囲の意見はあくまで参考。不安になったときの相談相手は常にママだった。ママの返答はほぼ「いいと思うよ、やってみたら。ダメだったらやめればいいじゃん」。この一言で勇気をもらい続けてきた。


損切りの早さも経営者としての強みだった。「ダメだ」と思った瞬間に切り替える。1,000万円の損で済むうちにやめる。これができない人が失敗する、という。


起業家に必要なのは「覚悟と勇気」だけ


起業20年で生き残る会社は2%——100社あったら2社しか残らない現実を踏まえて、パパは起業家像をこう語る。


「向いているのは本当の天才か、開き直れるバカ。天才は100万人に1人しかいないから、ほとんどの人は『開き直れる勇気』『覚悟』を持つしかない。それがないなら起業は地獄を見るからやめた方がいい」


また、社員と経営者の意識の違いについてもフラットに語る。


「社長は朝起きて『売上をどうあげるか、利益をどうあげるか』を考える。社員は『今日のお昼何にしよう、土日は何しよう』と考える。どっちが良い悪いじゃなく、別物だと理解することが大切。横領などのトラブルも、僕は『事故』だと言っています。任せて目の前にお金があれば、少しは入れたくなるのが人間。事故を起こさせない管理が経営者の責任です」


49歳での売却決断——「最後の商売は会社を売却すること」


会社売却を意識し始めたのは5年前から。地球も日本も成長には限界がある——東日本大震災、コロナ、戦争リスクを考え、限界説に立つようになった。子どもに継がせるつもりはなく、会社維持の選択肢は「増収増益を続ける」「上場」「売却」の3つしかない。


パパが選んだのは売却だった。


「牧場をやって立派な牛ができました。これ、売らない人いますか? 立派な会社を作ったから売るんです。経営者で商売人なんだから、最後の商売は会社を売却することですよ」


意思決定は早かった。「会社を売って自由になりたい」と切り出すと、ママは「いいよ」の一言。取締役も株主も2人だけだから、家族会議で即決定。7社ほどから手が挙がり、4ヶ月で売却が完了した。上場企業ではなく、意思決定の速いオーナー企業を選んだのも早期決着の理由だ。


「振り込みが終わったら、もう未来の方が大切。中学校の卒業式の翌日みたいに、ケロッとしてました。49歳とママ44歳、これからいっぱい楽しめるよねって」


残りの人生は全てママへ——夫婦円満の哲学


売却の動機の核心には、ママへの想いがあった。


「22年間、ママに苦労ばかりかけた。残りの人生は会社じゃなくてママに情熱をかけないとカッコ悪い。いくら会社が大きくなってお金を得ても、会社をやってる間は『成功者』ではなく『成長者』。マラソンで1位を走っていても、ゴールを切るまでは成功じゃない」


ママは特別なものを欲しがらない。ディオールのバッグを「欲しい」と言ったことは一度もない。新幹線も「グリーンなんていいよ」と未だに言う。それでもパパは喜ばせたくて連れて行く。「ママが喜ぶ顔を見るために、子どものように頑張る」——それがこの夫婦のリズムだ。


ママの夢は「サザエさんみたいな家」。朝起きて鳥の声を聞き、ランチを食べ、海を見ながら夕日を眺め、Netflixを見て寝る。そのための鎌倉移住であり、スローライフだった。


雲の上にあるもう一つの景色


ハングリーに駆け抜けた20代・30代を経て、50代を迎えたパパが語る人生観は深い。


「起業して社長になって、いい年収を上げて——そこがゴールじゃない。実はもう一つ上に雲があって、それを突き抜けると、50歳でこんな『呑気な親父』でいられる世界があるって、自分でも初めて知った。目指す山を本当の意味でもう一段上にしていくことが大切」


車4台、高級時計、ブランド品——売却後に手をつけたものは、今となっては「いらなかった」と笑う。ママのワンピースは自作、Tシャツはユニクロでいい。バーキンも近々売るつもりだという。


「白いご飯と味噌汁と焼き魚があればいい。若いうちにはポルシェも欲しい、マンションも積みたい、お金も欲しい。それがあるから頑張れる。でも、抜けていくと雲の上にはまた別の景色がある」


最後にパパが繰り返したメッセージはシンプルだ。


「振らなければ当たらない。打席に立ち続けること。そしてもう一つ大切なのは、潮どきを知ること。ダメだと思ったら、その場でスポンとやめちゃう」


覚悟と勇気を持って打ち続け、潮どきを見極めて引く——夫婦二人三脚で22年走り抜けた経営者の言葉には、結果論ではない重みがあった。


※本記事はYouTube動画を元に編集部で再構成したものです

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