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総合>ビジネス動画>元手60万円・長崎発で3年426%成長──ピンチヒッタージャパン吉岡氏が語る地方ベンチャーの独自戦略

元手60万円・長崎発で3年426%成長──ピンチヒッタージャパン吉岡氏が語る地方ベンチャーの独自戦略

2025/1/29
M&A CAMPチャンネル
M&A CAMPチャンネル運営局

長崎を拠点に企業向け買取りサービスを展開するピンチヒッタージャパン。元手60万円で起業し、過去3年で426%の成長を遂げた同社代表の吉岡氏に、地方発ベンチャーならではの事業づくり、自己資本での経営哲学、プロパー人材で固める組織づくりの考えを聞いた。

長崎県に本社を構えるピンチヒッタージャパンは、企業向けの大量在庫の買取りや、事業そのものの買取り・再流通を手がける買取りサービスを展開している。代表の吉岡氏は2013年、25歳のときに60万円の元手で創業。現在は長崎・東京・韓国ソウルの3拠点で4社を運営し、社員の約9割を長崎県出身者で固めながら、過去3年間で426%という成長を遂げてきた。


「もったいないを笑顔に変える」を企業理念に掲げる同社は、なぜ地方を拠点に置きながら急拡大できたのか。創業期の苦労、自己資本にこだわってきた理由、地方ならではの事業発見の方法、そして組織づくりの考え方について、吉岡氏に話を聞いた。


60万円・水シャワーで耐えた創業期


吉岡氏のキャリアは、新卒で美容室向けにシャンプーやカラー剤、ワックスなどを販売する企業で営業を学んだことから始まる。起業のきっかけは大学時代に遡る。歴史の浅い大学に通っていた吉岡氏は、発表の場を求めるバンドやダンス系の学生と、周辺に何もなく退屈している学生をマッチングするイベントを企画。利益が出たことよりも「若い人たちが一生懸命やっていれば、多くの大人が応援してくれる」という実感が強く残り、25歳のタイミングで大学の同級生で副社長の川口氏とともに創業した。


「やりたい事業があったから創業したというより、起業したいという気持ちのほうが強かった」と吉岡氏は振り返る。資本金は60万円。それも創業から1ヶ月でなくなり、約1年は雪の日でも水のシャワーしか浴びられないような生活が続いたという。「相当苦しかったが、不思議と心が折れなかった」。長崎で起業すると周囲から反対されたり馬鹿にされたりすることもあったが、その悔しさが原動力になった。


グローブ買取りから始まった「もったいない」事業


事業の出発点は、野球用品の買取りだった。10年落ちのグローブを買い取り、別ルートで再販売することで、買い手にも売り手にも喜ばれる体験を得たことから、「これはいける」と手応えを掴んだ。


そこから扱う領域を広げるなかで、企業の大量在庫を一括で買い取り、再流通させる事業へと発展していった。長年データを蓄積するうち、査定精度は急速に向上していったという。「最初は私自身が300万円で買い取って10万円でしか売れなかったこともある。失敗を重ねながらデータを貯めてきた」と吉岡氏は語る。


現在は、企業向けの大量在庫の買取りに加え、事業そのものの買取り、運送会社の空きスペースを買い取って重量課金で再貸し出しするサービスなど、「もったいない」と感じる領域に対して買取りモデルを展開している。


事業ごと買い取り、最短2日で売却まで完結


事業の買取りに踏み出した背景には、吉岡氏自身の苦い経験がある。創業期、資金繰りに追い込まれて事業の一部を売却した際、仲介会社に依頼すると資料作成だけでも時間がかかり、自分たちの体力が持たないと判断。最終的には自分で資料を作り、直接交渉相手を見つけて譲渡まで漕ぎ着けた。


「数億円規模、特に10億円以下のレンジは、企業間で個人的なやり取りになるケースが多い。出された数字の信憑性も問題になる」。在庫買取りで蓄積した査定ノウハウを応用すれば、事業もスピーディーに買い取り、必要としている企業に再売却できるはずだ──そう考えて、事業の買取りに踏み出した。


後継者がいない街の中華料理店のように「すぐに現金化してバトンタッチしたい」というニーズは一定数ある、との読みもあった。同社のサイトには最短2日での買取りが掲げられており、吉岡氏は「メルカリではなくリサイクルショップ的なポジション」と表現する。査定では独自性、属人性の有無、売上利益、市場での流通量などを細かく見て金額を出し、買い取った事業は必ず期間内に売却する方針を貫いている。


課題のヒントは常に地方にある


顧客の大半は東京の企業だが、吉岡氏は「ビジネスモデルを見つけるヒントは常に地方から得ている」と語る。


人口減少といった大きな課題は報道されやすい一方、地方には表面化していない課題が無数にある。コロナ禍で飲食店支援に注目が集まったとき、付随する取引業者の苦境までは行き渡らなかったように、現場に行かないと見えない問題があるという。「車を路駐してオーナーと1時間ほど雑談していると課題が出てくる。それを1ヶ月かけて解決すると、同じ課題が全国にあると気づく」。地方で先に開拓し、ある程度の知名度を得た状態で東京に出る──いわば「日本トップ戦略」を取ってきた。


自己資本にこだわった「自力で伸ばす」経営


ピンチヒッタージャパンは、エクイティでの資金調達を行わず、自己資本中心で成長してきた。創業期は調達したくてもできなかったというのが正直なところだ。「12年前に長崎で起業した当時、スタートアップという言葉も聞いたことがなかった。金融機関に持ち込んでも『なんじゃそりゃ』という反応だった」。


借入を含めた本格的な調達ができるようになるまで約3年。その間はキャッシュフローと売上を綱渡りでつないでいた。やがて県外のVCから声がかかるようになっても、調達ではなく自力での成長を選択した。「企業の生存率を見たとき、ほとんどが10年で消えていく事実に衝撃を受けた。応援されても、自力がない会社は残らない」。


01から11フェーズ(創業から事業の型ができるまで)を自力でやり切ったことが、独自性の源泉になっているという。「外部の知見を入れたほうが近道に見えるが、独自性を失っていた可能性もある。今もしっかり意思決定できるのは、その時期に自分でやり切ったから」。事業を5倍に伸ばすフェーズに入って初めて、外部から人を招き入れた。


スピード・スマート・シェアと社内SNS


経営で最も意識しているのはスピードだ。創業2年目に「スピード・スマート・シェア」を掲げ、若いメンバーだけでも勝てる組織をつくるため、誰よりも早く・賢く・情報を共有する文化を徹底してきた。


社内SNSを早くから活用し、顧客から寄せられた案件、現場ナレッジ、感謝のサンクスポイントなどをすべてオープンに共有。サンクスポイントは昼食代や外食費に換金できる仕組みにし、雑務を担うメンバーへの還元にも繋げている。「10件営業に行って10件の情報しか持たないより、10人で回って100件分の情報を共有したほうが圧倒的に早い」。


組織が大きくなるにつれ、新規獲得・提案・配送処理などをチーム単位に分業し、属人化を排除する仕組みを構築。急成長期に発生していた残業や離職の問題は、年1回の全社員ヒアリングと福利厚生への反映で改善してきたという。


プロパーで育てた経営チームと今後


現在の役員は7〜8名。在庫買取り、事業買取り、東京、韓国などの部門ごとに役員が分かれ、週1回の会議で情報を交換するフラットな体制だ。営業未経験で入社した人材が、現在は在庫買取り部門の部長兼役員を務めるなど、ほぼプロパーで経営層が育っている。「育成したという感覚はなく、勝手に育っていった。創業期からの根性論を一緒に経験しているメンバーなので、議論で決まったことを各自が現場に持ち帰って自分の言葉で伝えられる」。


採用で求めるのは「素直で優しく、裏表がない人」。プライドの高さよりも、先輩の言葉を理解した上で自分の意見をアウトプットできる人材がチームに合うという。新卒の説明会では参加者の約7割が県外出身で、長崎以外の人材も積極的に採用している。


上場については創業期に意識していたものの、現在は意思決定の自由度とスピードを優先し、当面は自己資本で全国・海外展開を加速させる方針だ。「会社はずっと続いていくもの。最終ゴールは決めずに、走りながら次の目標をつくっていきたい」。


キラキラしたスタートアップの調達ストーリーが目立つ時代にあって、利益を出しながらコツコツと自力で大きくしていく──ピンチヒッタージャパンの歩みは、商売の本質に立ち返った地方発ベンチャーのもう一つの成長モデルを示している。


※本記事はYouTube動画を元に編集部で再構成したものです

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目次

  1. 1.60万円・水シャワーで耐えた創業期
  2. 2.グローブ買取りから始まった「もったいない」事業
  3. 3.事業ごと買い取り、最短2日で売却まで完結
  4. 4.課題のヒントは常に地方にある
  5. 5.自己資本にこだわった「自力で伸ばす」経営
  6. 6.スピード・スマート・シェアと社内SNS
  7. 7.プロパーで育てた経営チームと今後
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