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総合>ビジネス動画>「好きなことで生きていく」の罠──受託9割クリエイター社長に亀山会長が説く現実論

「好きなことで生きていく」の罠──受託9割クリエイター社長に亀山会長が説く現実論

2025/9/9
M&A CAMPチャンネル
M&A CAMPチャンネル運営局

自社メディアで10万人超えを達成しながらも、売上の8割は受託動画制作。クリエイター社長が抱える葛藤に、DMM亀山会長が「贅沢を言うな」と一刀両断。受託の安定と自社チャンネル成長のバランス、そして「好きなことで生きる」ことの本質を語った事業相談。

自社メディア10万人超えでも、売上の8割は受託という現実


M&A CAMPの事業相談企画に登場したのは、動画制作会社を経営するなぎら氏。同社は10万人を超える自社チャンネルを2つ運営しているにもかかわらず、その収益構造には大きな課題を抱えていた。


「2つ自社メディアがあって、それぞれ10万人は超えているんですけど、売上の比率に対しては本当に2割ぐらいなんですよ。それ以外の企業さんから受託している動画制作が8割ぐらいを占めていて、その受託事業がなくなったらもう全然回らないという状況です」


受託案件の中にはDMMチャンネルの運用なども含まれ、自社チャンネルからの広告収益や不動産チャンネルなどは全体の2割程度。バックエンドの収益化はまだ組めていないという。


「贅沢を言うな」──亀山会長の一刀両断


この相談に対し、亀山会長は受託の競争環境について問いかけた。クリエイター志望者は多く、需給バランスでいえば供給過多で儲かりにくい業界構造である。しかし、なぎら氏の会社は事情が少し異なっていた。


「僕らの場合は基本的に属人性の強いチャンネルが得意なので、自分たちから営業せずに指名で来ていただけるんです」


つまり自社チャンネル自体が広告塔として機能し、それを見た企業から制作依頼が舞い込むという好循環ができている。チャンネル自体も2年で10万人規模に伸ばしている状況だ。


これを聞いた亀山会長は、率直に言い放つ。


「動画制作しかやっていない会社は山ほどある。テレビ局の下請けで、ギャラも厳しくなっている中で、それでも作ったり編集したりすることが喜びとして『悪くてもやります』という会社が多い。それに比べたら、自分たちの好きなチャンネルもやれているっていうぐらい、ハッピーちゃハッピーだよね」


なぎら氏も「目が覚めました。贅沢を言っちゃダメなんですね」と素直に受け止める。


受託案件こそが能力を伸ばす場である


とはいえ、受託案件にもクリエイターとしての価値があると、なぎら氏は冷静に分析する。


「受託でやるチャンネルは、お仕事として引き受けているんですけど、制限があったり条件があるからこそ、頭をひねって新しいフォーマットを作ったり色々チャレンジできているので、能力のアップにも繋がっています」


自分のYouTubeチャンネルを成功させた上で、そこから営業に出向かなくても逆に依頼が来る。これは確かに恵まれた状況だ。


ただし亀山会長は、安定しているかどうかは別の話だと釘を刺す。


「今のチャンネル自体がある程度成長性がないと、だんだん落ちていくと仕事も来なくなる。昔は仕事を選んでいたのに、最近選べなくなってきたとなれば、さらに嫌な仕事、安い仕事をやらなければいけなくなる」


受託の質を保つことも重要だ。「いいものができたからまた頼むよ」となれば客には困らないが、手を抜けば離れていく。自社チャンネルの成長と受託の品質維持、両輪で回す必要がある。


「好きなことで生きていく」という幻想


対話は次第に、クリエイターとしての本質的な葛藤へと深まっていく。なぎら氏の社員は金欲よりも精神的な充実を求めるタイプが多く、本人もまた同じ気質を持つ。


「自社だけずっとやっていても良くないなという葛藤はすごくあります。でも、自分が亀山さんみたいな性格になれないと思ったんです。なので一旦クリエイターとして頑張ろうと思っています。クリエイターとして頑張って上場しようと思っています」


この宣言に亀山会長は笑いながら、シビアな現実を語る。


「多くのクリエイターは、自分がダンスをやりたいからアルバイトしながらダンスをやる、役者をやりたいからエキストラをやりながらやっていく。やりたいことをやるためにやりたくないことをやりながら生きていく。意外とこっちの時間が結構長いんだよ」


なぎら氏が「でも、好きなことで生きていきたくないですか?」と問うと、亀山会長はこう返した。


「俺は好きなことがビジネスだったっていうラッキーボーイですよ。だから葛藤がない。純粋にお金儲けできるのが羨ましいなって思います。ただ、どの領域でも突き抜けたら絶対大丈夫じゃないですか」


まとめ:葛藤の中でしか進めない道


クリエイターとビジネスマン。両立は容易ではなく、日々相反する選択の連続だ。なぎら氏自身も「本当に日々相反するんで」と苦笑する。


亀山会長は最後に、こう締めくくった。


「それしかないね、苦悩しながら、ビジネスなのかクリエイティブなのか、葛藤の中で生きていく。俺は楽に生きていくよ、ラッキーって言いながら」


受託9割という構造に悩むクリエイター社長への回答は、構造を変える奇策ではなく、「いまある幸運を直視せよ」というシンプルな経営者の視点だった。自社チャンネルの成長と受託品質の維持、その両輪を回しながら葛藤と向き合うこと。それがクリエイター経営者が突き抜けるための唯一の道なのかもしれない。


※本記事はYouTube動画を元に編集部で再構成したものです

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目次

  1. 1.自社メディア10万人超えでも、売上の8割は受託という現実
  2. 2.「贅沢を言うな」──亀山会長の一刀両断
  3. 3.受託案件こそが能力を伸ばす場である
  4. 4.「好きなことで生きていく」という幻想
  5. 5.まとめ:葛藤の中でしか進めない道
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