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総合>ビジネス動画>「上場できるなら絶対目指すべき」社員7000人企業ライク創業者・岡本氏が語る経営の極意

「上場できるなら絶対目指すべき」社員7000人企業ライク創業者・岡本氏が語る経営の極意

2024/7/4
M&A CAMPチャンネル
M&A CAMPチャンネル運営局

旅行会社からピボットし、人材・保育・介護事業で社員7000人規模の企業グループを築いたライク創業者・岡本泰彦氏。30年間アクセルを踏み切ったことが一度もないという独自の経営哲学、M&Aによる事業拡大、そして若手経営者へのアドバイスを語る。

旅行会社からのスタート、そして携帯販売へのピボット


ライク株式会社の代表取締役会長兼社長、グループCEOを務める岡本泰彦氏。同社は保育・介護・人材ビジネスを柱に、グループ社員数7000人を超える規模にまで成長した企業だ。


創業は約30年前、1993年。岡本氏が32歳の頃、銀行員から独立して立ち上げた会社だった。「人もお金も信用もない」状況の中、起業しやすい業種として選んだのが旅行業だった。


「旅行は基本的に前金で代金をもらえるので、運転資金が回りやすい。当時はホノルルマラソンを一緒に走るツアーやダイビング資格取得ツアーなど、ニッチな企画を手がけて、社員数人で売上3億円、利益数千万円という規模でやっていました」


しかし旅行業には致命的な弱点があった。企画が当たればすぐに大手が真似をしてしまうこと、そしてキャンセルチャージが発生しない期間に40%ものキャンセルが出ることだ。「1〜2時間かけて説明してやっと予約が入ったのに、出発前にキャンセルされる。ただ働きが多かった」


転機は航空会社の支店長との会食だった。同席した某通信大手の取締役から「お客さんがいるなら携帯電話を売ってみては」と勧められ、試したところ1台あたり2万円の利益。月3000台で6000万円の売上が立った。


「これはやばいくらい儲かる、と思った一方で、こんな商売がずっと続くわけがないとも感じました。携帯ショップが急成長していて販売スタッフが追いついていなかったので、当社で教育訓練したスタッフを派遣すれば長期で地に足のついた事業になると考えたんです」


こうして1998年頃から人材派遣ビジネスに参入。これが後の急成長の起点となる。


通信業界特化戦略でナンバーワンへ、創業から12年での上場


人材ビジネスを始めてから売上は3億→5億→8億→13億→18億→23億→33億→46億→67億と毎年大きく伸び、約7年でIPOを実現した。増収増益を続けられた最大の要因は、後発として徹底した特化戦略を取ったことだったという。


「すでに大手の人材会社が立派なオフィスを構えている中で、何でもやる会社では勝てない。だから通信業界、それも携帯電話のキャリアと代理店だけに特化した派遣会社になろうと決めました。世間一般の知名度はなくても、通信業界の人なら誰もが知るナンバーワンを目指したんです」


岡本氏は学生時代、まだ携帯電話が普及していない頃から「1人1台の時代が必ず来る」と確信していた。マーケットが拡大する業界に特化することで、結果として自社も大きく伸びていった。


しかし上場時点で売上100億円規模、利益10億円程度に達したものの、通信業界そのものは1人1台が行き渡れば頭打ちになる。そこで岡本氏は次の一手として、人材ビジネスでの水平展開と、人材以外の業種への進出を構想した。


保育・介護への参入はM&Aがスピードと知見の近道


人材以外の領域として選んだのが、保育と介護だった。きっかけは社内外の課題意識にあった。


保育事業に踏み込んだ背景には、当時派遣スタッフの75%が女性で、20代後半の出産を機に辞めるケースが多かったという経験がある。「女性が働き続ける上で子育てが最大のハードル」という問題意識を持っていた岡本氏は、当時まだ「待機児童」「子育て支援」という言葉すら一般的ではなかった時期に、保育事業の可能性を見出した。


買収時点で売上17億円程度だった保育事業は、現在では300億円超と約20倍にまで成長している。


介護事業に参入したのは、自身の母親が認知症になったことがきっかけだった。大手介護施設を5カ所ほど見学した際、各施設が「自転車で通勤する元気なお年寄りがいます」といった元気自慢ばかりをしていたという。


「重度の状態や高齢になったらどうするのかと聞いたら『出て行ってもらいます』と。ふざけるなと思って。だったら自分たちで看取りまでやる施設を作ろうと、小さい会社を買収して育てていきました」


新規で自社で立ち上げず、なぜM&Aを選んだのか。岡本氏はスピードとノウハウの2点を挙げる。


「介護も保育もノウハウはゼロ。そして、利益が出ているきれいな会社は当然高く売られますが、儲かっていない会社は安く買えます。保育の会社は売上17億円で買収価格7500万円。これまでの経験を活かして立て直せるなら、ラッキーだと考えました」


買収直後の危機、信用での貸付交渉と事業切り離し


ただし、安く買える会社にはそれなりの理由がある。買収した保育会社はまさに倒産寸前だった。


「12月1日に買収した会社の財務担当役員が、買って間もなく大阪まで来て『年が越せません』と言うんです。あと1ヶ月なのに、と」


岡本氏は非常勤役員として経営に深く関与し、銀行に追加融資を依頼した。銀行側からは「岡本社長が個人保証するなら」という条件が出されたが、岡本氏はそれを拒否した上で押し切った。


「契約上の保証はしないが、心で保証する。何かあったら必ず俺が責任を取る。今ここで貸さなければ、未来永劫ライクグループとの取引は無い、と。それで億単位の融資を引き出しました」


翌年3月にも危機が訪れた。買収した会社は保育事業のほかに、前オーナーが趣味で始めた飲食事業を抱えており、これが月1000万円の赤字を出していたのだ。


「保育は利益が出ていたので、飲食さえ閉じれば黒字化する。2月に飲食を無理やり閉鎖したら、月単位で黒字になりました。短期で業務改善できれば、3月の銀行融資も受けやすくなる」


スピード感を持った業務改善と、信頼ベースの交渉力。これが買収企業の立て直しを支えた。


「期待しない」マネジメントと、誰でも回せる組織設計


短期で会社を伸ばす経営スタイルについて、岡本氏は「結局は人」と語る。


「専門知識が自分になくても、その事業を任せる人が伸ばせない人なら絶対伸びない。できる人に切り替えるしかない。多くの経営者は、人を切り替えると恨まれることを恐れてやらない。でも切り替えられた1人より、それ以外の多くの社員が会社の成長で幸せになる方が大事。全体最適で判断します」


人を見極める基準は「結果」だ。「経営者はプロ野球選手と一緒で、数字しかない。社員にもよく『頑張らなくていい、結果さえ出せば』と言います。頑張っても結果が出ないのははっきり言ってダメ」


意外なのが、岡本氏が新入社員にも経営メンバーにも「期待しない」という点だ。


「以前、社内の新入社員向けインタビューで『何も期待していない』と答えたら、ライターがすごく困っていました。でも本音です。新入社員はいつか活躍してくれたらラッキー、くらいに思っているから、期待値を下げておけば腹も立たない」


そして組織づくりの軸は「誰でも回せること」。


「スタープレイヤーはいらない。フレームをきちっと作っておけば、誰が病気になっても代わりが回せる。大谷翔平のような人が7人来てくれればドリームチームを作れますが、来ないのは明らかなので、どんな人でも回せる役割分担にしないと会社は続かない」


「上場は絶対するべき」資質を高める出会いを得るために


岡本氏は若手経営者から「上場するべきか」と問われたとき、迷わず「絶対するべき」と答えるという。


「上場しない人ほど、デメリットや制約をもっともらしく語る。でも、上場すると出会える人たちが変わるんです。同じ社長仲間でもステージが変わり、自分の質が高くなる。社長は人とのコミュニケーションで成長する。『自分なんてまだまだ』と思わせてくれる機会を得られるのが上場の価値です」


岡本氏自身は、当初IPOする気はまったくなかった。売上30億円規模になった頃、知人の専門家に相談したところ、3つの選択肢を提示された。


1. 分社化と節税で個人の利益を最大化する

2. 会社を売却する(類似事例から150億円程度で売れると試算)

3. 上場を目指す


専門家は「1番、2番もあなた個人としては幸せかもしれない。ただ、売却された会社の社員は数年で離れていく。社員の幸せまで考えるなら3番が良い」と助言した。


岡本氏は「自分が金持ちになるかどうかではなく、一緒にやってきたメンバーが数年後に『社長が会社を売って、こんな目に遭った』と言うのは嫌だ」という理由で上場を選んだ。当時、兄が監査法人あずさで働いていたこともあり、トントン拍子で準備が進み、約2〜3年で上場を実現した。


労働集約型ビジネスの強みは「ストック性」


人材ビジネスは「倍率がつきにくい」「労働集約型」と評価されがちだが、岡本氏はむしろ強みがあると見ている。


「これからの少子高齢化、生産年齢人口減少の日本では、労働集約型はむしろ強い。AIやITはプレイヤーの入れ替わりが早く、流行が終わると一気にゼロになるリスクがある」


ロボット導入を検討した経験も語る。


「5年ほど前、介護施設で介護ロボットの実証実験をしました。夜中に徘徊するお年寄りに『これ以上行かないでください』と静止する役割でしたが、認知症のお年寄りにバーンと押し倒されて、介護職員がロボットの救出に走る事態に。ロボット会社の社長も『想定外』と言っていました。鉄腕アトムのような汎用ロボットは100年経ってもできない、というのが東大の専門家の見解です」


さらに、人材派遣事業のストック性も大きな強みだという。


「現在毎月稼働している派遣スタッフは約8000人。これは1ヶ月や1年で集められる人数ではありません。仮に年500人退職しても、500人を採用すれば現状維持できる。旅行業のように毎月1日から売上ゼロのスタートではなく、ストック型の事業構造になっています」


保育園・学童で1万5000人の園児、介護施設の入所者も同様に、来月以降も継続的に積み上がる事業構造だ。「だから経営者としてのストレスはすごく少ない」


「アクセルを踏んだことは一度もない」エンジン論


30年の経営人生で、一度も会社を倒産危機に陥れたことがないという岡本氏。創業初期の数ヶ月を除き、資金繰りで困った経験すらないという。


その秘訣を「アクセル論」で語る。


「30年の経営で、フルアクセルを踏み切ったことは一度もないんです。自分の中ではずっとアイドリング状態。みんな『550ccのエンジンをぶん回している』ような状態かもしれませんが、私は自分のエンジンは5000ccだと思い込んでいる。だからアイドリングでも他より速い、いざという時はもっと出せる。何が起こってもジタバタしない余裕がそこから生まれます」


この感覚に客観的な根拠はない。「ただの妄想」と笑うが、自分の中にバッファーを常に持っておくことが、判断を冷静に保つ鍵だという。


「物事を当事者として真っ只中で見るのではなく、少し冷めた自分が上から俯瞰している。これを常にやっていれば大怪我まではしない。経営をやっている限りカスリ傷は仕方がない。致命傷さえ受けなければいい」


共同創業より独裁、優秀な独裁者がいる会社ほど急成長する


若手経営者へのアドバイスとして、岡本氏は共同創業を勧めない。


「明らかにCEOがいて、ナンバーワンとナンバーツーという枠組みにしないと、合議制で良い結果は出ない。意見が食い違った時に折衷案でまとめても、誰も納得していない中途半端な結果にしかならない」


そして、ベンチャーが急成長するための条件として、岡本氏は次の言葉を繰り返した。


「優秀な独裁者がいる会社ほど急成長する。優秀じゃなく方向を間違えれば潰れますが、優秀な独裁者が旗を振って、何も考えずに死に物狂いで働く兵隊が大量にいる組織が一番強い。スピード感が違います」


令和の時代、こうした組織観は受け入れられにくい部分もある。岡本氏もその点は認めつつ、こう続ける。


「自立して自走できる優秀な社員ばかりを期待するのは綺麗事。本当にそんな社員がいたら、自分で会社を作って独立してしまう。お互いの期待値をすり合わせながら、振り切るところは振り切らないと、会社は続けられません」


廃れる会社の共通点と、欲望に飲まれない経営者像


30年の経営者人生で、岡本氏は同世代の経営者が廃れていく様も多く見てきた。


伸びない会社の典型例として、岡本氏は「ファミリーのために会社がある」という意識の中小企業を挙げる。会社に来ない奥さんや母親が役員報酬を取り、現役の部長が550万円しかもらえていない構図では、優秀な社員はすぐ辞めてしまうという。


「『俺の会社』ではなく『みんなの会社』であるべき。親の会社を継いだ二代目・三代目の8割以上は、ここでつまずく」


また、利益の使い方の差も大きい。「税金を払いたくないからと銀座で1億円使ってしまう経営者と、税金を払った後の5000万円を次の投資に回す経営者では、長期的に大きな差がつく」


岡本氏自身が欲望に流されなかった理由については、こう語る。


「クラブで持てるという話をする経営者には『お前じゃなくて財布が持ててるんだよ』と言いますね。お金がある程度持てると、欲しいものは何でも買える状態になり、逆に欲しいものがなくなる。だからモノよりコト、体験に投資します。経営者仲間とスコットランドやオーストラリアの世界トップコースでゴルフをするとか、時間とお金と体力がないとできないことに価値を感じます」


VC・投資家との交渉で気をつけるべきこと


上場を志す若手経営者に向けて、岡本氏はVCや投資家との交渉について警鐘を鳴らす。


「向こうチームのVCの口車に乗って、株をどんどん譲ってしまう経営者が多い。気がついたら上場はできたけど、売るほどの株が手元にない、という人もいます。彼らは自分たちのメリットを、こちらのメリットのように上手にすり替えて話してくる。それに気づかない経営者が『すごく良くしてくれている』と勘違いしてしまう」


この罠を避けるためには、信頼できる経験者を顧問やアドバイザーにつけ、セカンドオピニオンを取れる体制を作ることが重要だという。


「多少の顧問料を払っても、長期で見れば失う金額のほうが圧倒的に大きい。特に株は一度売ったら買い戻せませんから」


若手経営者へ「真面目すぎず、メンタルに余裕を」


最後に、近年の若手経営者を見て感じることを尋ねると、岡本氏は「真面目だけど押しが弱い、メンタルが弱い」と指摘する。


「調子のいい時はいいけれど、ちょっとピンチが来ると『俺の人生終わった』となってしまう。事業をやっていれば良い時も悪い時もあるのが当たり前。経営者がバタバタしていると周りも不安になる。悪い時こそ余裕を持つことが大事です」


対人関係でメンタルが折れる若手も多いという。「組織崩壊」「ナンバー2に裏切られた」「一緒に始めた仲間が辞めると言っている」といった相談も多いが、岡本氏は「去る者は追わず」のスタンスを取る。


そして、現在は社員7000人を超える企業の経営者として、自身も会ったことのない社員と交流する機会を意識的に作っている。最近は若手社員8人ほどと寿司を食べに行った際、カンニングペーパーに各人の入社年・出身大学・経歴を書き込んで持参したというエピソードを明かした。


「以前は手のひらに書いて行ったこともありますが、1時間ほどで手汗で消えてしまうんです。それでバレるのもみっともないから、今はもう堂々とペーパーを見ながら『あなたのこと知らないから、これ見て話させてね』とやっています」


社員一人ひとりへの誠実さと、徹底した俯瞰の経営。岡本氏が30年間アクセルを踏み切らずに会社を成長させ続けた背景には、こうした地に足のついたスタンスが息づいている。


※本記事はYouTube動画を元に編集部で再構成したものです

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目次

  1. 1.旅行会社からのスタート、そして携帯販売へのピボット
  2. 2.通信業界特化戦略でナンバーワンへ、創業から12年での上場
  3. 3.保育・介護への参入はM&Aがスピードと知見の近道
  4. 4.買収直後の危機、信用での貸付交渉と事業切り離し
  5. 5.「期待しない」マネジメントと、誰でも回せる組織設計
  6. 6.「上場は絶対するべき」資質を高める出会いを得るために
  7. 7.労働集約型ビジネスの強みは「ストック性」
  8. 8.「アクセルを踏んだことは一度もない」エンジン論
  9. 9.共同創業より独裁、優秀な独裁者がいる会社ほど急成長する
  10. 10.廃れる会社の共通点と、欲望に飲まれない経営者像
  11. 11.VC・投資家との交渉で気をつけるべきこと
  12. 12.若手経営者へ「真面目すぎず、メンタルに余裕を」
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