元ゴールドマン・サックスの河村真木子氏が、DMM亀山会長に赤字カフェ事業の黒字化策とオンラインサロンのバリュエーションを相談。物販展開、会員制ビジネスの本質、そして驚きの買収オファーまで踏み込んだ事業相談の全貌。
元ゴールドマン・サックス出身で、現在DMM社のプラットフォームでオンラインサロン「ホーランドビレッジ」を運営する河村真木子氏。会員数は1万5000人規模で、月会費1万円という大型サロンだ。
今回、河村氏がDMM亀山敬司会長に持ち込んだ相談は二つ。一つは赤字続きのカフェ事業の黒字化、もう一つはオンラインサロン本体のバリュエーションだった。
河村氏が運営するカフェは、東京2店舗・大阪2店舗(うち会員限定3店舗)。会員1000人ほどが月1万5000円のカフェメンバー会費を支払う仕組みで、売上は月4000万円規模に達する。しかし、コストが4500万円かかり毎月赤字。人件費約2000万円と食材費・家賃が大半を占める。
コロナ禍でオンラインサロンが盛況だったものの、リアルの「居場所」が必要だと感じて始めた事業だという。さらに沖縄・宮崎・広島など全国13店舗が会員によるフランチャイズ的展開で広がっており、本部としての模範を示す必要があった。
亀山会長がまず提案したのは、カフェを単なる飲食店ではなく「メディア」として位置づける発想だ。
美容院チェーンが店舗オリジナルのシャンプーや化粧品を物販で稼ぐように、カフェに集まる女性層に向けたジュエリーやヘルスケア商品などのオリジナルブランドを作り、各店舗で展開する。本部から商品を卸し、店舗にも一定の利益が落ちる仕組みにすれば、飲食単体では難しい収益性を確保できる。
「飲食単体でそこで採算取るのは結構しんどい」と亀山氏。物販は利益率が高く、カフェは「ブランドの世界観を体験する場」になる。
河村氏が「場所は絶対いい所が良いと思っていた」と話すと、亀山会長は逆の発想を示した。
「みんな検索していくような時代に、一等地の価値は結構落ちた」。古いビルの上層階にひっそりとある寿司屋や飲み屋が、会員制・紹介制で繁盛しているケースを例に出し、コミュニティが連れてくる業態では立地より内装と体験価値が効くと指摘。
さらに、会員の紹介でしか入れない仕組みにすれば、ネットワークが自然に広がり、家賃という最大コストも抑えられる。
全国に広がる13店舗のフランチャイズに対しては、本部から品質の高い食材を発送し、レシピも提供する仕組みを作るべきだと亀山氏。会員獲得時のインセンティブを店舗に出せば、店舗側は飲食以外の収益柱を持てるため、出店意欲が高まる。
「赤字でもオッケー」のモデル店として東京・大阪を位置づけ、TSUTAYAの旗艦店のように「お手本」として機能させる戦略だ。
話題はオンラインサロン本体に移った。河村氏は「課金しながら私のことが嫌いな『課金アンチ』もいる」「200近いサブコミュニティが自走しており、もう私を離れている」と、属人性が下がっている現状を率直に語る。
手離れの良さと企業価値の高さを感じた司会が、売却の可能性を尋ねると——
河村氏「100億くらいですかね」
亀山会長「そんなんだったら二言で買うよ。バリュエーションがもっともっとあるよ」
オンラインサロン事業は一般的に属人性が高く、売却後にうまくいかないケースが多い。しかし河村氏のサロンはコミュニティが自立分散的に進化しており、創業時から見てきたDMMとの相性も良いと亀山氏は評価した。
河村氏は「私一人でやっていても心もとない。亀山さんの力があれば老人ホームを作るなどレバレッジがかけられる」と前向きな姿勢を見せた。最後にもう一度バリュエーションを尋ねると、亀山会長は「一旦300億ぐらいかな」と回答。
カフェ事業の構造改革と、オンラインサロンの将来的なM&A——「儲かる仕組み」を熟知した経営者の視点が凝縮された事業相談となった。
※本記事はYouTube動画を元に編集部で再構成したものです


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