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総合>ビジネス動画>「継続率」がビジネスモデルの天井を決める ― マネット創業者・上原仁が語る、創業初期から数式で事業を磨く思考法

「継続率」がビジネスモデルの天井を決める ― マネット創業者・上原仁が語る、創業初期から数式で事業を磨く思考法

2024/2/26
M&A CAMPチャンネル
M&A CAMPチャンネル運営局

マネット創業者・上原仁氏が、創業初期の経営者に向けて「ビジネスモデル」の本質を語る。売上−コスト=利益という方程式を因数分解し、最も重要なKPIである継続率に着目すべき理由と、SaaS以外の事業でも通用する事業の積み上げ方を解説。

ビジネスモデルという言葉の二面性


マネット創業者の上原仁氏は、「ビジネスモデル」という言葉には二つの側面があると指摘する。


一般的に使われる「ビジネスモデル」は、稼ぎ方やプロダクトの価値をどうやってお金に変えるか、どうやって継続してもらうかといった、オペレーショナルな事業の作り方を指すことが多い。これはこれで間違いなくビジネスモデルだが、上原氏が重視するのはむしろ「モデル」の側、すなわち事業を数式に落とし込んで捉える視点だという。


「どんなプロダクトであっても、お客様がいて、客単価があって、その方が継続してくれて1つの売上が立ちます。費用には変動費と固定費があり、売上から費用を引けば利益が出る。この『売上−コスト=利益』というシンプルな方程式を順に分解していくと、ある種のモデルが出来上がるんです」


投資家は会社を「モデル」で見ている


上原氏は、上場企業の対話相手である機関投資家が、4,000近くある銘柄すべてを数式化してモデルとして見ていると説明する。


ビジョンや商材はもちろん重要だ。しかしそれらも数値に落とし込めば、お客様にどれだけ求められているかは客単価に表れ、満足度は継続率に反映される。優秀な人材を低コストで採用できていれば、固定費が抑えられているのに生産性が高いという形で見えてくる。


「会社の中で起きている現象や経営の各アクションを、すべて数字に落とし込んで捉える ― それを機関投資家はやっています。だからこそスタートアップのうちから『将来、投資家からはモデルで見られるんだ』という認識を持って、モデリングをしながら仮説検証を重ねていくべきです」


このアプローチは、上場やM&Aで会社を売却する局面においても、買い手や投資家との共通言語として機能するという。


ビジネスモデルの因数分解


上原氏が示すビジネスモデルの分解は次のようになる。


まず売上=客数×客単価、コスト=変動費+固定費。さらに変動費は「変動原価+顧客獲得コスト」に分解できる。


売上側を掘り下げると、客数は「新規客+既存客×継続率」で表せる。継続率はすなわち「1−チャーン率」だ。変動原価は「売上×変動原価率」、顧客獲得コストは「CAC×新規客数」と書ける。


ここまで分解すれば、自社のPLから方程式の各変数に数字をはめ込めるはずだ。そしてそれぞれには「あるべき値」が存在するため、診断ができるという。


月次継続率95%は本当に「高い」のか


上原氏が最も強調するのが継続率の重要性だ。


「継続率が月次95%と聞くとなんとなく高そうに感じますよね。でも毎月5%のお客様が減っていくということなので、複利で見ていくと12ヶ月後にはお客さんが半分になる。実際、成功しているSaaSプロダクトは大体99%前後ですが、それでも1年後には1割のお客さんがいなくなっています」


さらに具体例を挙げる。年商10億円で継続率97%のSaaS企業が、20%成長で12億円を目指す場合、放っておけば1年後には7億円に減ってしまう。12億円に届かせるには、自社の決算の半分にあたる5億円分を1年で積み上げなければならない。


「最初のうちは営業活動でなんとかこの分を積めるかもしれません。でも100億円規模になったら毎年50億円分を新規で積まなきゃいけない。これは大変です。結果として成長カーブが寝てくる。継続率がビジネスモデルの天井を決めるんです」


持続型ネットビジネスにおいて、継続率は最重要KPIだと上原氏は言い切る。


SaaS以外でも通用する継続率の考え方


継続率の話はSaaSやサブスクリプション特有のように見えるが、上原氏は「受託型の仕事でも本質は同じ」と語る。


1つのお客様から連続して仕事をもらえる状態 ― それが毎月でなく年に1回であっても ― が継続している場合、顧客獲得コストは極めて低くなる。お客様が継続してくれること自体が、獲得コストをかけずに売上を積み上げる構造を作るからだ。


聞き手も自身の動画制作事業を例に挙げ、年1回ベースでの継続率がおよそ50%にとどまることに「耳が痛い」と率直に語る。これに対し上原氏は、継続を前提に逆算してプロダクトを設計するアプローチを提案する。


「就活動画なら、年に1度作って終わりではなく、その年のトレンドや新卒の方をしっかり入れ込むことで、翌年も撮り直さざるを得ない状態にする。シリーズ化していくことで継続せざるを得ない構造にしてしまう。プロダクト自体を継続率前提で作り上げていく視点が重要です」


創業初期に陥りがちな落とし穴


上原氏が顧問やコンサルティングの現場で見てきた中で、シード段階のスタートアップには月次継続率95%を切っている会社が「相当多い」という。


「立ち上げてすぐの時期は新規獲得ばかりが気になります。お客さんが取れた取れたと喜んで、1年ほど経った頃に継続率を見てみたら95%を切っている。そこで初めてカスタマーサクセスや年間契約への切り替えを考え始める ― という流れがよくあります」


しかし、最初から継続率を意識した組み立てをしていれば、短期での勝利もしやすくなる。


また、単発受注が中心の代理店ビジネスや制作ビジネスは、売上=営業マンの人数×1人当たりの売上、あるいは制作ライン数×ライン当たりの単価という構造になる。成長市場であればこの形でも伸びるが、本質的に「積み上げ成長がしづらい」事業形態であることは認識しておくべきだという。


ビジョンとモデルは両輪


上原氏は最後にこうまとめる。


「ビジョンは大事です。チームも大事です。でもそのビジョンやチームを通じて実現するのがビジネスモデルであり、そのビジネスモデルを通じて提供するのが社会価値です。アウトプットを出すためのモデルを、みんなで磨き上げていく活動こそが企業活動なんだ ― そう考えるといいんじゃないかと思います」


もっとも、ゼロが1になる瞬間はモデル化が難しいとも認める。創業から半年〜1年は、創業者のビジョンに沿って「アートを作り上げる」期間として走り、ある程度売上が立ち1年間の波が見えてきたタイミングからモデリングに着手するのが現実的だという。目安は「シードの調達を終えたぐらい」。そこからが、ビジネスモデルを共通言語として磨き続ける本番となる。


※本記事はYouTube動画を元に編集部で再構成したものです

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目次

  1. 1.ビジネスモデルという言葉の二面性
  2. 2.投資家は会社を「モデル」で見ている
  3. 3.ビジネスモデルの因数分解
  4. 4.月次継続率95%は本当に「高い」のか
  5. 5.SaaS以外でも通用する継続率の考え方
  6. 6.創業初期に陥りがちな落とし穴
  7. 7.ビジョンとモデルは両輪
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