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総合>ビジネス動画>上場企業iプラグ社長が語る、創業初期に必ず知っておくべき株主構成と財務の原理原則

上場企業iプラグ社長が語る、創業初期に必ず知っておくべき株主構成と財務の原理原則

2024/3/2
M&A CAMPチャンネル
M&A CAMPチャンネル運営局

新卒採用ダイレクトリクルーティング「OfferBox」を展開する株式会社iプラグの代表取締役・中野智氏が、創業初期に陥りがちな「戻れない意思決定」と、株主構成・財務諸表・事業時間軸の捉え方について、原理原則ベースで語った。

新卒採用領域でダイレクトリクルーティングサービス「OfferBox」を展開する株式会社iプラグ。学生24万人、企業1万7,000社超が利用するHR領域の主要プレイヤーへと成長した同社は、創業から12期目を迎えた。


本記事では、M&A CAMPホストの「しゅ」氏が代表取締役の中野智氏を訪問し、「1回目の起業で気をつけるべきこと」をテーマに行ったインタビューを再構成してお届けする。語られたのは、キラキラしたスタートアップ論ではなく、創業初期の意思決定で「戻れなくなる」前に知っておくべき原理原則だった。


創業初期に注意すべきは「戻れない意思決定」


中野氏はまず、創業者が意識すべきポイントを2つに整理する。


1つは、仕事そのものの原理原則を理解し、考え抜くこと。もう1つは、株主構成のように「戻れない意思決定」を慎重に行うことだ。前者は後から学び直せるが、後者は一度決めてしまうと事業が伸びるほど取り返しがつかなくなる。


自社の価値は「資本金100万円」ではない


戻れない意思決定の代表が、創業時の株式比率である。中野氏は次のように指摘する。


会社の価値には「将来どれだけ伸びるか」という期待が織り込まれている。資本金100万円で会社を設立した瞬間、その会社の価値は100万円ではない。創業者が本気でコミットし、周囲が応援したくなるような会社であれば、その時点で5,000万円から1億円程度の価値があるはずだという。


そうであるならば、「あと100万円出してあげる」と言われて株を50%渡すのは大きな誤りになる。会社の価値が1億円なら、追加100万円の対価は1%程度。これを誤って50%渡してしまえば、後から取り戻すことはできない。


中野氏のもとに後輩起業家が相談に来た際、彼がまず確認するのも株主構成だという。「30万円で10%渡してしまっている」といったケースは、売上や人材の問題よりも先に、まず買い戻すべき問題だと助言する。会社が成長するほど買い戻しコストは跳ね上がるからだ。


PLではなくBSを見る — 財務諸表は「身体測定」


多くの創業者がPL(損益計算書)ばかりを気にする一方で、中野氏はBS(貸借対照表)の重要性を強調する。


中野氏の比喩によれば、財務諸表は人間の身体測定のようなものだ。BSは身長や体重といった健康状態を示し、PLはその1年間の活動日記にあたる。成績表のように見えるPLについ目が行きがちだが、会社の実体を見るならまずBSだという。


ただし、BSの「あるべき姿」は一概には言えない。農家であれば畑、製造業であれば工場や機材といった有形資産が乗るが、サービス業やIT業ではほぼ現金とわずかなソフトウェア資産しか乗らない。さらに、人的資本やブランド資産といった現代的な価値は会計上のBSに反映されない。M&Aで会社を売却した際、自己資本の何倍もの価値がつくのはこのためだ。


そのうえで中野氏は、「持つべきものは現金」と語る。前受金であれ利益であれ、キャッシュリッチな状態を志向しているという。


キャッシュの作り方 — 借入・利益・エクイティの順番


キャッシュを厚くする方法は大きく3つ。日々の活動で得た利益を残すか、銀行から借りるか、株式を発行して株主からお金を入れてもらうかだ。


BSの右側(負債・純資産)は、上から「元気にしやすい順」で並んでいるという。創業初期は、まず借入と自社の事業活動でキャッシュを作り、利益を投資して事業を拡大し、最後にエクイティを積む — これが原理原則的な順番だと中野氏は説く。


「調達したら偉い」というスタートアップの風潮は、原理原則から見れば歯車が噛み合っていない場合が多い。エクイティが正解になるのは、事業の成長スピードが極めて速く、それに見合ったリスクマネーが必要なケースに限られる。成長スピードがそれほど速くないのにエクイティから入ると、事業の両輪のうち片方だけが速く回ってしまい、事故に至るというのが中野氏の比喩だ。


ビジネスモデルごとに「見るべき時間軸」は違う


PLは1年単位で区切られるが、それが自社のビジネスに合っているかどうかは別問題だ。中野氏はビジネスモデルごとに見るべき時間軸を変えるべきだと指摘する。


- 鮮度の落ちやすい魚屋なら、1ヶ月単位で回転を見る

- 月額サブスクリプションのSaaSなら、1年で黒字化する設計にはなっていない。2年や5年で評価する

- YouTube動画事業は新しい動画ほど評価されやすいため、3ヶ月〜半年のPLで改善を確認する

- 新卒採用は年に1回、全員が同時期に動くため、1〜2年単位でしか実態が見えない

- アルバイト領域は月次で動きが見えるほどマッチング数が多い

- 転職市場は労働人口の5〜7%が動くため、四半期単位で十分把握できる


自社のビジネスモデルに応じて区切り方を設計し、そのリズムで振り返ることが重要だという。


事業が「成り立つ」体感まで3年


中野氏の自論として印象的だったのが、「事業が成り立つと体感できるまで最低3年かかる」という話だ。


売上のトップラインやトラフィックは早期に伸びることもある。しかし、ビジネスとして本当に手応えを感じられるのは、顧客の評価が積み上がり、その評価をもとに将来を期待される「信頼」のフェーズに入ってからだという。


初期は期待値だけで顧客が試してくれる段階。その後、使ってもらった結果が良ければ「信用」され、3年ほどかけて将来も含めた「信頼」に変わっていく。だからこそ、創業者は最低3年は腰を据える覚悟が必要になる。


M&Aで事業を長期で運営する場合も同様で、自分が本気で解決したい課題でなければ続かない、というのが中野氏の実感だ。


6つのステークホルダーを満たすことが経営


PLの構造を上から眺めると、関わるステークホルダーが見えてくる。


- 売上 → 顧客

- 原価 → 仕入先

- 販管費 → 従業員

- 営業外費用 → 銀行

- 税金 → 国・行政

- 当期純利益 → 株主


この6者すべてが満足している状態を作れていれば、会社は社会に対して大きな付加価値を提供できているということになる。これを3年で達成できれば「ハッピー」、現実的には5年程度はかかるというのが中野氏の見立てだ。


増えすぎたキャッシュは「投資」に回す


利益が積み上がってキャッシュが厚くなっても、心理的安全を超えた現金は「あってもなくても変わらない」と中野氏は言う。一定の安心ラインを超えたお金は、新しいチャレンジへの投資に回すべきだという考えだ。


iプラグの場合、プラットフォーム事業の立ち上がりに3年を要するため、創業時に10年分の事業計画を書いたという。「どれだけ経つねん」と笑いながら振り返るが、売上10億円になったときに社内には何人いて、どんな顧客がどれだけ使っているかを想像しながら数値化する行為そのものに価値があると語る。


「安く仕入れて高く売る」の片側に特化する


最後に中野氏は、事業設計におけるリスクとリターンの考え方に触れた。


「安く仕入れて高く売る」を両方やればステークホルダーが増え、コントロールが効かなくなりリスクが高くなる。製造に特化すればメーカーに、販売に特化すれば代理店になる。片側に絞ればリスクは下がるが、その分リターンも小さくなる。両方やれば大きく取れるが、難易度も上がる。


どちらを選ぶかは、創業者の思想と性格に大きく依存する。だからこそ、創業初期は自分のスタンスとビジネスモデルのリスクリターン構造を冷静に見極めたうえで、「戻れない意思決定」を一つひとつ慎重に下していく必要がある — そう中野氏はインタビューを締めくくった。


※本記事はYouTube動画を元に編集部で再構成したものです

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目次

  1. 1.創業初期に注意すべきは「戻れない意思決定」
  2. 2.自社の価値は「資本金100万円」ではない
  3. 3.PLではなくBSを見る — 財務諸表は「身体測定」
  4. 4.キャッシュの作り方 — 借入・利益・エクイティの順番
  5. 5.ビジネスモデルごとに「見るべき時間軸」は違う
  6. 6.事業が「成り立つ」体感まで3年
  7. 7.6つのステークホルダーを満たすことが経営
  8. 8.増えすぎたキャッシュは「投資」に回す
  9. 9.「安く仕入れて高く売る」の片側に特化する
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