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総合>ビジネス動画>IT企業の銀行融資戦略|キャッシュリッチ経営とホールディングス化のメリットを会計士が解説

IT企業の銀行融資戦略|キャッシュリッチ経営とホールディングス化のメリットを会計士が解説

2025/4/5
M&A CAMPチャンネル
M&A CAMPチャンネル運営局

在庫も不動産も持たないIT企業は、銀行から「貸す理由がない」と言われがち。会計士・森尾氏が、複数行取引・プロパー融資・ホールディングス化を活用した融資最大化と、キャッシュリッチ企業の作り方を解説します。

「もう貸せません」は最高の褒め言葉?銀行が見るキャッシュリッチ企業


株式会社ダイヤリー代表の福田氏が、信頼を寄せる会計士・森尾氏に銀行融資の進捗を相談する場面から対話は始まりました。


前回のアドバイスを受けて決算を黒字化したことで、銀行担当者の反応が大きく変わったと福田氏は語ります。「黒字であることの重要度が、自分が思っていた5倍以上大事だった」と振り返り、その後、決算明けに追加融資を提案しに行ったところ、ある銀行から融資を断られたといいます。


理由は業績不振ではなく、第三者割当増資で資金を調達したことによる「キャッシュ過多」。預金が厚くなりすぎたゾーンに入ると、追加融資を受けるのは難しくなる、と森尾氏は指摘します。


森尾氏によれば、銀行から「もう貸せません」と言われるパターンには2種類あります。一つは業績不振で返済能力が疑われるケース、もう一つは「もう貸す理由がないほど資金を持たれている」ケース。後者は「最高の褒め言葉」だと森尾氏は説明します。


IT企業の融資マックスは「売掛金1ヶ月分×取引行数」


話題はIT企業特有の融資事情に移ります。在庫を持たず、不動産も保有していないことが多いIT企業は、銀行が担保として評価できる資産が乏しいのが実情です。


森尾氏は、IT企業が銀行から借りられる金額の目安を次のように示します。


- 1行あたり:売掛金1ヶ月分程度

- 売掛金が3,000万円なら、3行同時に取引すれば9,000万円程度が「借入マックス」


ここまで借りると預金が厚くなり、それ以上の追加融資は難しくなります。逆にいえば、その状態は2〜3年、場合によっては4〜5年銀行から借りなくても回せるほどのキャッシュを保有していることを意味し、「銀行調達よりも、その資金を活用して企業を成長させる方向に注力したほうがいい」というのが森尾氏の見解です。


メインバンクをつくるには「ボリューム」が必要


複数の銀行と取引することのもう一つの利点は、メインバンクが自然に決まっていく点にあります。


融資シェアの奪い合いが起きるなかで、最も大きな金額を出す銀行が結果的にメインバンク化していく。逆に、1行としか取引していない経営者は、借入のボリュームが増えにくく、銀行側もメインバンクとしての意識を持ちにくいといいます。


福田氏が「現在4行と取引しているが、増やすべきか」と問うと、森尾氏は地方銀行や信用金庫を活用する方法を提案。たとえばりそな銀行や地銀は、都内では「新規一件やりたい」という営業目標を持っていることが多く、人材採用や広告投資といった理由を伝えれば3,000万〜5,000万円程度の新規融資につながる可能性があると説明します。


銀行員との付き合い方は「貸してくれ」と言い続けること


担当者が2年程度で交代することを寂しいと語る福田氏に対し、森尾氏の答えは明快でした。


「優秀な方とそうじゃない方がいるという事実だけ。下手な担当者にどれだけアピールしても通らない」


だからこそ、複数の銀行・担当者と取引しておく意味があるといいます。誰かが優秀な作文(融資稟議書)を書いてくれれば、資金繰りは2〜3年単位で安定する。担当者が変わっても、また優秀な人が来れば前に進むという循環です。


付き合い方そのものはシンプルで、「ご飯やゴルフよりも、お金を貸してくれと言い続けることがポイント」。試算表を毎月説明することはもちろん大事ですが、借りたいという意思表示を継続的に行わなければ、銀行側も動かないと森尾氏は語ります。


IT企業がたどり着く「不動産」と銀行の評価ロジック


IT企業の経営者の多くが最終的に不動産投資へ向かう理由についても、森尾氏は丁寧に解説します。


IT企業は「虚業」と呼ばれるほど実態のある資産を持ちにくい一方で、利益は現金として積み上がっていく。しかし担保がないため、銀行との関係を深めにくく、業績が一度落ちれば追加融資もしばらく望めない。そこで、安定した資産である不動産を持ちたくなるという構図です。


ただし、IT事業と不動産投資を同じ会社で行うと問題が生じます。銀行は決算書を分析する際、IT事業と不動産事業を分けて見るため、不動産購入のための数億円規模の借入が、年商を超える「過大な借金」と映ってしまう。結果として、IT事業の運転資金融資も不動産融資も双方が出にくくなるのです。


ホールディングス化で資金の流れを最適化する


解決策として森尾氏が推奨するのが、ホールディングス(資産管理会社)を親会社に置き、その下にIT事業会社と不動産を分ける構造です。


従来は社長個人の下に資産管理会社とIT会社を兄弟会社として並べる形が一般的でしたが、この構造ではIT会社で生んだ資金を不動産側に動かす際に「貸付」となり、銀行が嫌がる「資金使途違反」と見なされかねません。


一方、親会社化していれば、子会社から親会社への配当や貸付がスムーズに行えます。


- かつては子会社から親会社への配当時に2割を一旦税務署に納め、後で取り戻す手続きが必要だった

- 現在は不要になり、配当による資金移動が容易に


「絶対にホールディングス化したほうがいい。もし一つの会社でやってしまっていても、後で合併すれば元に戻せる」と森尾氏。一つの会社でIT事業と不動産を分けるよりも、手続き的にも税務的にも有利だといいます。


ホールディングス化したばかりで気づく「2社目の壁」


福田氏は、M&A CAMPを会社分割し、ダイヤリーホールディングスの傘下にダイヤリーと株式会社M&A CAMPを置く構造に再編したばかりだと明かします。新会社で日本政策金融公庫に融資相談に行ったところ、「2社目だから借りにくい」と言われたと話します。


森尾氏の解説によれば、日本政策金融公庫(国民生活事業)は経営者個人に対して2,000万〜3,000万円程度が枠の上限。これは1人の経営者が複数会社を経営していても合算で見られるためです。


ただし、民間の銀行・信用金庫はこの考え方を取らないため、グループ内の新会社でも融資を受けることが可能。たとえばダイヤリー社が法人として連帯保証に入れば、新設のホールディングス会社で不動産融資を受けることもできるといいます。


不動産融資が銀行関係を強化する理由


不動産融資は、IT事業のみのときと比較して桁が変わります。運転資金は1,000万〜2,000万円規模ですが、不動産融資になれば8,000万〜2億円規模も珍しくありません。


銀行が不動産を好む理由は明確です。


- 担保が取れる

- 期間が15〜30年と長く、安定した利息収入になる

- 万一の際は売却で回収できる


IT事業会社で複数の銀行と取引していれば、不動産融資の相談先も広がり、グループ全体としての融資額が一気に膨らみます。すると銀行側の本気度も上がり、関係性が強まるという好循環が生まれます。


森尾氏は最後に、IT事業の業績が一時的に悪化した際、好調期に作っておいた不動産が支えになると指摘。「自分自身は不動産投資をしたことがないが、IT経営者で不動産投資に成功している方は多い」と締めくくりました。


まとめ


IT企業のような無形資産中心の事業は、銀行から見て担保や貸す理由が乏しいという構造的なハンデを抱えています。だからこそ、複数行取引でメインバンクを育て、ホールディングス化で資金の流れを整え、不動産という安定資産で銀行関係を強化する。森尾氏の語る一連の戦略は、キャッシュリッチでありながら成長投資も続けたい経営者にとって、極めて実践的なロードマップとなる内容でした。


※本記事はYouTube動画を元に編集部で再構成したものです

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目次

  1. 1.「もう貸せません」は最高の褒め言葉?銀行が見るキャッシュリッチ企業
  2. 2.IT企業の融資マックスは「売掛金1ヶ月分×取引行数」
  3. 3.メインバンクをつくるには「ボリューム」が必要
  4. 4.銀行員との付き合い方は「貸してくれ」と言い続けること
  5. 5.IT企業がたどり着く「不動産」と銀行の評価ロジック
  6. 6.ホールディングス化で資金の流れを最適化する
  7. 7.ホールディングス化したばかりで気づく「2社目の壁」
  8. 8.不動産融資が銀行関係を強化する理由
  9. 9.まとめ
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