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総合>ビジネス動画>「経営者はうつ確率2倍」メンタル不調を防ぐ自己理解術──コーチェット桜本まと氏に聞く

「経営者はうつ確率2倍」メンタル不調を防ぐ自己理解術──コーチェット桜本まと氏に聞く

2024/4/17
M&A CAMPチャンネル
M&A CAMPチャンネル運営局

経営者は一般の2倍以上の確率でうつになると言われる。株式会社コーチェット代表・桜本まと氏が、企業家に多い3つの特性と、自分の取扱説明書をつくる内省術、不調時の具体的な対処法を語る。

「企業家のメンタルヘルス」を専門にする理由


M&A CAMPの今回のテーマは「企業家のメンタルヘルス」。ゲストは、コーチング型のチーム作り支援を手がける株式会社コーチェット代表の桜本まと氏だ。


桜本氏は、コーチェットの原点について次のように語る。


「企業家ってマネジメントとかリーダーシップとか、関係性の中ですごく悩んでいることが多いという気づきから今の会社が立ち上がってきています。私たちの原点は企業家のメンタルヘルスにあるんです」


ミドルマネージャー育成や現場チーム向けにコーチングトレーニングを提供しているが、その背景には経営者が抱える独特のメンタル課題への問題意識がある。


企業家がメンタル不調に陥りやすい構造


他の職種と比べて、経営者のメンタルヘルスにはどんな特色があるのか。桜本氏は「環境」と「特性」の両面から説明する。


環境面では、時間的プレッシャー、周囲からの期待、自分自身の人生がかかっているというプレッシャーなど、大きな重圧の中で失敗を耐え抜かなければならない。実際、経営者がうつになる確率は一般の2倍以上とされている。


そしてもう一つ大きな要因が、企業家という人生を選びがちな人の「特性」そのものだ。


経営者に多い3つの特性──波・衝動性・他者性


桜本氏が指摘するのは、次の3つの傾向だ。


**1. 気分の波が大きい(双極性傾向)**


「企業家が双極性障害である確率は、一般的な確率よりかなり大きいんです。診断を受けるレベルでなくても、波としてかなり大きなものを持っておられる方は多い」


イーロン・マスク氏が自ら双極性障害を公言していることにも触れつつ、桜本氏は「波があること自体は悪いことではなく、うまく乗りこなせればものすごく大きなエネルギーや爆発力になる」と語る。問題はそれを乗りこなせなかったとき。鬱状態でしんどくなったり、躁状態で過剰なリスクを取ってしまったりする。


**2. 衝動性(ADHD傾向)**


疾患かどうかは別として、ADHD傾向を持つ経営者は比較的多いという。


**3. 他者への想像力が及びにくい(ASD傾向)**


発達特性の一つであるASD傾向は、本人ではなく**周囲の人がメンタル不調になる**ケースを生むという指摘が興味深い。


「企業家はパワーを持っていて、採用している人たちに大きな影響力を持っています。相手に十分な想像力を働かせないまま行動を取ってしまい、相手が傷ついてメンタル不調になってしまうケースがあるんです」


メンタル疾患と健常者の強み・弱みは明確に分かれているのではなく、グラデーションになっている──というのが桜本氏の見立てだ。


「自分の取扱説明書」をつくる


これらの特性への対応策は、まず自己理解にあると桜本氏は言う。


「自分はこういう時に波が生まれるんだな、こういう衝動は抑えづらいんだな、こういう時に他者への想像力を失うな、ということを知った上で、自分の構造を作っておく。こういう環境には身を置かない、こういう時はまず何秒待つ、といった自分なりのルールを作っておくと、セルフマネジメントしやすくなります」


さらに重要なのは、その「取扱説明書」を周囲のチームと共有することだ。


「リーダーからメンバーへというだけではなく、メンバー側にも作ってもらう。お互い様だよねという関係性を築いていくのが大事で、人間として繋がっていることがすごく重要です」


内省の具体的な方法──書き出すことと身体感覚


自己理解の前提となるのは、内省する力。桜本氏が勧める最もシンプルな方法は「書き出すこと」だ。


「文字で見ているとそこからまた何かを受け取って、内省が進むことがあります」


加えて、心だけでなく**身体感覚**を観察することも重要だという。


「感情を自分では感じないようにしている方も多い。でも、ものすごく肩がこっている、頭が痛くなる──そういう時は心と体がうまく繋がっておらず、体にメッセージとして出てきていることが多いんです。心の変化に気づきづらい方は、身体の変化に意識を向けるといい」


とくに**痛みと不眠**は大きなサインだ。自律神経が乱れているということは、自覚していなくてもストレッサーが存在している証拠になる。


心理的エネルギーを奪うものに気づく


桜本氏は「心理的エネルギー」という言葉を使う。


「自分の心理的エネルギーを奪うものは何なのか、与えてくれるものは何なのかを観察して気づいておく必要があります。意外と自分のエネルギーを奪っているものに気づいていなかったりするんです」


これは仕事量とは必ずしも比例しない。「特定の人との関わり」「誰かが何かをしているのを見ること」など、人それぞれのストレス源がある。


聞き手のしゅ氏が「怒鳴る人や心理的安全性のない空間に行くとエネルギーが取られる」と打ち明けると、桜本氏はその構造を解きほぐす。


「それは不安を感じるからです。攻撃してくるんじゃないか、傷つけてくるんじゃないか──今起こっていないことへの不安にエネルギーが消費されてしまう。不安は基本的にエネルギーを奪う感情なんです」


対処の選択肢は2つ。不安をコントロールするか、不安の原因と出会わないようにするか。


言語化できないときの伝え方


感覚的に動きがちな経営者にとって、言語化はコミュニケーションの鍵になる。だが、必ずしもうまく話す必要はないと桜本氏は言う。


「言葉にできない時は前置きをするといいです。『今これうまく言葉にできないんだけど、言葉にできるところから少しずつ伝えていくね。ただ意図としてはあなたに気持ちを分かって欲しいから伝えているので、違和感や疑問があったら聞いてもらってもいい』──こう前置きしてから始めれば、上手に話せなくても相手は受け取ろうとしてくれます」


相手に「受け取ろう」と思ってもらえるかどうかが本質だという。


うつ状態に陥った経営者がやるべきこと


しゅ氏自身、M&Aのロックアップ期間中にメンタル不調を経験した。すでに不調状態にある経営者は、何ができるのか。


桜本氏の答えは明快だ。


**まず休む。大きな意思決定はしない。**


「不調の時はネガティブな思考に偏りがちで、正しい意思決定ができません。思考をニュートラルに戻すために、まず休む。これが大前提です」


そのうえで、エネルギーを奪う要因を見つめてマネジメントしていく。ただし、不調時は「もう手に負えない」と感じている状態が多いため、課題を**3分でできるレベルに小分けする**ことを勧める。


「『契約書の最初の3行だけ読む。よく頑張った』と自己効力感を積み重ねていくと、大きなものに圧倒される苦しみから少しずつ解放されていきます。どうしてもできないところは誰かに任せる、もうやらないと決める。全部やめたくなりがちですが、そこだけ諦めるという発想です」


もう一つの視点が「相対化」だ。


「不調時は解像度が下がっていて、『全部やめるか苦しみ続けるか』の0か100かになっています。今この瞬間すごく大きく見えている問題も、10年後から見ると『これ絶対YouTubeで喋ってやろう』ぐらいの話だったりする。苦しみという視点以外の視点を取り入れて、意味付けを変えていくこともできます」


ただしメタ視点に行きすぎると問題解決しなくなるため、**行動と視点は分ける**ことが重要だと付け加えた。


衝動性をどう活かすか──「深化」と「探索」の使い分け


聞き手のしゅ氏は、やりたいことが次々出てきて止められない衝動性に悩んでいると打ち明ける。事業では一定集中したいのに、いろいろなアイデアが湧いてくるジレンマだ。


桜本氏は『両利きの経営』を引きながら、組織論的な解決策を提示する。


「組織の中でイノベーションを起こすには、深化のための組織と探索のための組織がある。両方を同じ人たち・同じ規範の中でやろうとすると難しいから分けましょう、という理論です」


これは個人にも応用できる。8割の時間は深めることに使い、2割の時間は発散側に使う、という時間配分。あるいはチーム内で深める人と発散する人を分ける。


「『一つのことに集中するを大切にしながら、その中に衝動性を含む』というやり方もあるし、『自分の個性は衝動性だから、いろんな所にアクションを取る。一極集中する部分は他の人に任せる』というやり方もあります。意図して設計していけば、『本当はやりたいのに』という気持ちに苛まれることは少なくなります」


集中しているつもりが3分でSNSを見てしまった──そんな時も、押し戻そうと頑張りすぎない。


「『また見てるわ私』と気づいて戻ってくればいい。何度でもやり直せます。自分への期待をちゃんと調整しておくことです」


日々の実践──運動と習慣


最後に、メンタルに効く習慣として運動の話題に。


「有酸素運動と筋トレは明確に研究で幸福度との相関が出ていますし、集中力にも影響があります」


桜本氏自身は、気が散ったら本を読む、電気を通すタイプのEMSジム(25分で4時間相当の効果があるとされるもの)に通うなど、自分なりの仕組みを設計しているという。


経営者のメンタル不調は、特殊な環境と特性が交差するところに生まれる。だからこそ、自分の構造を理解し、エネルギーの出入りを観察し、不調時には休んで小分けにする──桜本氏の処方箋は、日々の経営判断にも通じる実践的な内容だった。


※本記事はYouTube動画を元に編集部で再構成したものです

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目次

  1. 1.「企業家のメンタルヘルス」を専門にする理由
  2. 2.企業家がメンタル不調に陥りやすい構造
  3. 3.経営者に多い3つの特性──波・衝動性・他者性
  4. 4.「自分の取扱説明書」をつくる
  5. 5.内省の具体的な方法──書き出すことと身体感覚
  6. 6.心理的エネルギーを奪うものに気づく
  7. 7.言語化できないときの伝え方
  8. 8.うつ状態に陥った経営者がやるべきこと
  9. 9.衝動性をどう活かすか──「深化」と「探索」の使い分け
  10. 10.日々の実践──運動と習慣
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