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総合>ビジネス動画>1回目の起業で絶対やってはいけない3つのこと——島袋氏が語る共同創業・売却資金・出口戦略の落とし穴

1回目の起業で絶対やってはいけない3つのこと——島袋氏が語る共同創業・売却資金・出口戦略の落とし穴

2024/1/4
M&A CAMPチャンネル
M&A CAMPチャンネル運営局

M&A BANK代表の島袋氏が、自身の起業経験から「1回目の起業でやってはいけない3つのこと」を語る。共同創業の株式比率、売却資金の使い方、上場企業向きか未上場向きかの事業判断——失敗から学んだリアルな教訓を公開する。

M&Aに関するキャリアや情報を発信する番組のゲストとして、M&A BANK・クラウドピラティス・リデなど複数事業を手がける島袋氏が登場。「1回目の起業で知っておけば良かったこと、やっておけば良かったこと」をテーマに、自身の失敗談を交えながら、これから起業する経営者に向けた率直なアドバイスを語った。


共同創業で株を半々にするのは「20組に1組しか成功しない」


島袋氏が真っ先に挙げたNG行為は、友人や前職の同僚と株式を半々にして起業することだった。


島袋氏自身、25歳の頃に資本金500万円で会社を設立。当時はお金がなく、株主3名のうちカブヌシに400万円以上を出資してもらう形で、自身の持ち分は10%程度だったという。事業は順調に推移し、2年後には年商5億円規模の広告代店に成長。出資者が「ピーハー(被相続人扱い)」されていたため、買い戻しを申し出たところ「1億円」と提示された。最終的には5〜6,000万円程度で買い戻し、400万円ほどの出資を10数倍にして返したことになる。


ところが、ここで島袋氏は「学ばなかった」。買い戻した後、今度は別の2人と50:50の株式比率で再び起業してしまったのだ。


「半々もまた地獄で、決定権がないからその場の雰囲気を制した者が正しいみたいな状態になる」と島袋氏は振り返る。「たまにうまくいっている人もいるけど、20組に1組くらい。基本的には1人で始めた方がいい」。


もし共同創業をするにしても、「立ち上げた箱に後から入ってきてもらう」形が望ましいというのが島袋氏の結論だ。


売却した2.4億円が1ヶ月で消えた——銀行融資との落とし穴


50:50で始めた会社は7〜8年経営した後、島袋氏が事業と株式を交換する形で離脱。その時の事業売却額は2.4億円だったが、わずか1ヶ月ほどで手元から消えていったという。


税金で約20%、M&Aアドバイザーへの手数料、そして当時島袋氏個人が受けていた銀行融資3,000万円の繰上げ返済——。事業売却(M&A)を実行する際には融資元の銀行に事前報告が必要だが、島袋氏はそれを知らずに事後報告で済ませてしまい、結果として3,000万円を即時返金することになった。


「それでも数百万、1,000万円くらいはすぐ飽きちゃう」と島袋氏。残りは次の事業(クラウドピラティスのライセンス料など)に再投資し、最終的に手元資金は100万円にまで減ったという。事業売却で得た資金はすべて新規事業に「溶かして」いった形だ。


固定費の面でも誤算があった。事業のみを売却したため、従業員10名ほどの人件費がそのまま会社に残り、約2年間赤字が続いた。月1,000万円規模の固定費がのしかかる中で、なんとか踏みとどまったのが現在の事業群につながっている。


1回目から複数事業を同時に走らせる難しさ


現在、島袋氏はM&A BANK、クラウドピラティス(シンガポール含め約50店舗)、育毛剤D2C「リデ」など複数の事業を並行運営している。クラウドピラティスは先月、過去最高の売上・利益を計上した。


ただし島袋氏は「1回目の起業で複数事業を同時にやるのは難易度が高い」と認める。「1個に絞って、その事業のマーケット規模やポジションが分かっていればよかったけど、当時は知識がなくてとりあえず数を張るしかない戦略だった」。


一方で、複数事業を経験したからこそ「点と点が線になる」局面もあると話す。ある事業で得た知見を別事業に転用できる場面があり、結果的に死ななかったから良かった、とも語った。


上場企業向きの事業か、未上場向きの事業か


もう一つ、島袋氏が最近強く意識しているのが「上場企業に売るのが必ずしも正解ではない」という点だ。


たとえば育毛剤D2C「リデ」のような通販系事業は、薬機法(旧薬事法)の制約があり、上場企業のガバナンス基準に合わせると広告クリエイティブが使いづらくなり、CPAが上昇して業績が安定しにくくなる傾向がある。一方、未上場企業はその辺りをグレーゾーンとして運用できる余地があるため、評価が高く出やすい。サントリーやヤヤといった大手通販会社が上場していないのは象徴的だと島袋氏は指摘する。


対照的に、クラウドピラティスのような店舗系事業はガバナンスを整えるほど業績が伸びる構造だ。社員が安心して働き、テナントが信頼してオファーをくれ、銀行が融資しやすくなる——。こうした事業は上場企業向きだと島袋氏は分析する。


「自分がやっている事業が上場企業向きなのか未上場向きなのかを把握してアプローチした方がいい。売却するときには戦略を分けるのがおすすめ」。


まとめ:失敗を発信し続ける理由


株式比率で痛い思いをし、事業売却時の知識不足で手残りを減らした経験。それを発信する理由を島袋氏はこう語る。「知識があれば防げたことがたくさんあった。だから失敗したことをどんどん発信したい」。


これから起業する経営者にとって、共同創業の株式設計、売却時の銀行・税務対応、そして自社事業の売却先の見極め——いずれも一度の判断が数千万〜数億円単位で結果を変える領域だ。実体験から語られる教訓は、座学では得難いリアリティを持って響いてくる。


※本記事はYouTube動画を元に編集部で再構成したものです

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目次

  1. 1.共同創業で株を半々にするのは「20組に1組しか成功しない」
  2. 2.売却した2.4億円が1ヶ月で消えた——銀行融資との落とし穴
  3. 3.1回目から複数事業を同時に走らせる難しさ
  4. 4.上場企業向きの事業か、未上場向きの事業か
  5. 5.まとめ:失敗を発信し続ける理由
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